上三緒駅

上三緒駅の概要

上三緒駅（かみみおえき）は、福岡県飯塚市上三緒に位置する九州旅客鉄道（JR九州）の後藤寺線にある駅です。この駅は、旅客だけでなく、かつては貨物輸送も行っていた歴史深い場所です。駅番号はJJ02です。

歴史的背景

この駅は1902年の6月15日に初代九州鉄道によって貨物駅として開設されました。その後、1907年には国有化され、帝国鉄道庁の管理下に置かれました。1909年には線路名称が制定され、筑豊本線の貨物支線として位置づけられました。1920年には旅客の取扱いも開始され、同時に筑豊本線から分離されて漆生線の所属駅となりました。

1943年7月1日には、戦時中の産業セメント鉄道の買収に伴い、後藤寺線に改称されました。1964年に駅分岐の貨物支線が廃止され、その後1982年11月15日に貨物取扱は終了します。1984年2月1日には無人駅となり、1987年4月1日に国鉄が分割民営化されると同時にJR九州に継承されました。

駅の構造

上三緒駅は単式ホーム1面1線の構成で、かつては筑前山野方面に向かう貨物支線もあり、交換設備が存在しましたが、現在ではその痕跡が残るのみです。無人駅として運営されており、ホームには簡易駅舎が設置されていますが、ベンチなどの設備はありません。訪れる客が期待するような設備は少ないものの、歴史的な背景を感じることができます。

また、近距離きっぷの自動券売機は過去に設置されていたものの、現在は撤去されています。快速列車は、前後の緩和曲線の影響でやや高速の惰性走行によって通過します。

利用者の状況

2016年度における上三緒駅の1日平均乗車人員は約60人でした。この数字からも、利用者がそれほど多くないことがわかりますが、地域の交通の一環としてその役割を果たしています。

駅近隣の環境

駅の周辺は、県道側に住宅地が広がり、遠賀川側には田畑が広がっています。住宅地の奥には太陽光発電所も存在し、かつては麻生上三緒炭鉱があった場所でもあります。

また、沿線には上三緒郵便局や国道201号を含む交通路が整備されており、利便性の向上に寄与しています。更には、小鳥塚や遠賀川といった自然も周囲に存在し、地域の特色を作り出しています。

バス路線情報

上三緒駅近くの福岡県道402号線沿いには、「上三緒郵便局」や「桜ケ丘」停留所が設置されており、西鉄バスの上山田線が運行されています。かつては飯塚市のコミュニティバスが駅近くを走っていたこともあります。

隣接駅情報

この駅の隣には新飯塚駅（JJ01）と下鴨生駅（JJ03）があり、普通列車が停車しますが、快速列車は上三緒駅を通過するため、利用方法によっては停車駅を選択する必要があります。過去には後藤寺線の貨物支線として筑前山野駅との連絡もありましたが、現在ではその役割は終わっています。

上三緒駅は、静かな地域に位置し、地域の交通の一部として、また歴史を感じる場所として存在し続けています。

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