中山神社

中山神社の概要

中山神社は、岡山県津山市一宮に位置する神社で、美作国の一宮として知られています。
古代からの豊かな歴史を持ち、さまざまな祭神が祀られています。もともとは式内社で国幣中社に指定されていましたが、現在は神社本庁の別表神社となっています。

社名の由来

神社の名称は現在「なかやま」と読むが、かつては「ちゅうぜん」や「ちゅうざん」とも読まれていました。また、別称として「仲山大明神」や「南宮」という呼称も持っています。

祭神について

中山神社の主祭神は鏡作神で、相殿には天糠戸神と石凝姥神が祀られています。また、歴史的な文献では、大己貴命や吉備武彦命、吉備津彦命も祭神として挙げられており、猿神が祭られているという説もあります。

創建の歴史

中山神社の創建は慶雲4年（707年）に遡り、伽多野部の乙丸が大己貴命を祀る宮を引き継ぐ形で設立されたと伝えられています。ただし、実際の創建は和銅6年（713年）であるとされています。この年、美作国が備前国から分立し、吉備中山からの勧請を受けたと考えられています。

中山神社の歴史的背景

神社は貞観2年（860年）には神階が従四位下に昇叙され、以来、さまざまな記録でその昇進が記されています。特に、延長5年（927年）に書かれた『延喜式』神名帳では名神大社として記載され、以後、中世から美作国の一宮として多くの崇敬を集めるようになりました。

1560年には尼子晴久の美作攻撃の際、社殿が焼失しましたが、その後1579年に晴久自身によって再建されました。明治時代には国幣中社に格付けされ、第二次世界大戦後には神社本庁の別表神社となっています。

境内の重要な建築物

中山神社の本殿は、永禄2年（1559年）に多様な特徴をもつ「中山造」と呼ばれる建築様式で再建されたもので、重要文化財として指定されています。また、神門はもともと津山城二の丸にあった四脚薬医門で、津山市の指定文化財にもなっています。境内には特別な形状を持つ「中山鳥居も存在し、参拝者を迎え入れています。

祭事と文化財

12月には御注連祭が行われ、元寇の際に異国降伏祈願が起源とされています。神社における文化財も多岐にわたり、本殿や神門、惣神殿、さらには戦国武将にまつわる古文書などが国や市の重要文化財に指定されています。

アクセス情報

中山神社へのアクセスは、津山駅から中鉄北部バスを利用するのが一般的です。各バス停からは徒歩数分という距離に位置しています。

中山神社は、その歴史的背景と文化的価値から目を惹く存在であり、訪れる者に深い印象を残します。伝説的な祭神とともに、美作国の歴史において重要な役割を果たしてきたこの神社を訪れることで、古代の信仰や文化を感じることができるでしょう。

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