中目黒駅

中目黒駅：目黒区の中心駅として発展を続ける交通の要衝

中目黒駅は、東京都目黒区上目黒三丁目に位置する、東急電鉄東横線と東京メトロ日比谷線の駅です。目黒区内では最も東側にあり、行政、商業、交通の中枢として重要な役割を担っています。東急東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れ、両社が駅施設を共同で使用しており、東急電鉄が駅を管理しています。

充実した交通網と相互直通運転

東急東横線は、渋谷方面には東京メトロ副都心線を経由して東武東上線、西武池袋線と、横浜方面にはみなとみらい線、東急新横浜線、相鉄線とそれぞれ相互直通運転を行っています。一方、東京メトロ日比谷線は、北千住駅を起点に東武伊勢崎線（東武スカイツリーライン）を経由し、日光線南栗橋駅まで直通運転を実施しています。このため、中目黒駅は広範囲へのアクセスを可能にする重要な拠点となっています。

東急電鉄では、中目黒駅を駅長所在駅としており、「中目黒駅管内」として代官山駅～学芸大学駅間の各駅を管理しています。一方、東京メトロでは霞ケ関駅務管区六本木地域に属し、東京メトロの駅としては目黒区唯一の駅となります。

歴史と発展

中目黒駅は1927年（昭和2年）8月28日に開業しました。当初は相対式2面2線の高架駅でしたが、1964年（昭和39年）7月22日、日比谷線の乗り入れ開始に伴い、2面4線に拡張されました。日比谷線の開通は、東銀座～霞ヶ関間が未開通だったため、仮設軌道を使って車両を搬入するなど、幾多の困難を克服して実現しました。東横線と日比谷線の相互直通運転は2013年3月15日まで行われ、その後は副都心線との相互直通運転に切り替わりました。

開業以来、幾度かの改良工事や事故を経て、現在に至ります。主な出来事として、日比谷線の引き上げ線での衝突事故（1967年、1992年）、駅構内での脱線衝突事故（2000年）、ホームドア設置（2013年～2014年）、高架下商業施設「中目黒高架下」の開業（2016年～2017年）などが挙げられます。

駅構造と特徴

中目黒駅は島式ホーム2面4線の高架駅で、目黒川にかかる部分もあります。東横線が外側1・4番線、日比谷線が内側2・3番線を使用しています。改札口は山手通り側と祐天寺側に2箇所あり、駅構内にはトイレや多目的トイレも完備されています。また、東京メトロの事務所が駅構内にあります。

日比谷線と東横線間の渡り線は現在も残されており、東急電鉄13000系の鷺沼工場への検査入場などに使用されています。日比谷線の列車は中目黒駅で折り返しますが、ホームでの折り返しは不可能なため、引き上げ線を使用しています。

利用状況と周辺環境

中目黒駅は、東急電鉄と東京メトロ双方の利用客数が多い駅であり、2023年度の1日平均乗降人員は非常に多く、両線の直通運転による乗り換え客も含まれます。

駅周辺は目黒区の中心地として発展し、「ナカメ」の愛称で親しまれています。目黒銀座商店街や個性的な飲食店が並び、目黒川沿いの桜並木は春には多くの観光客で賑わいます。2003年には目黒区総合庁舎が移転してきたことで、ますます目黒区の中心駅としての地位を確立しました。高架下には商業施設が整備され、地域の活性化にも貢献しています。

まとめ

中目黒駅は、交通の要衝として、そして目黒区の中心地として、歴史と発展を積み重ねてきた駅です。数々の改良工事や直通運転の変更を経て、現在も利用客の利便性向上に努め、地域の活性化に貢献しています。今後も、交通網の更なる充実と地域の賑わいを担う重要な役割を担っていくことでしょう。

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