中野幹士

中野 幹士（なかの みきと）は、1995年7月14日生まれ、大阪府大阪市出身の日本のプロボクサーです。名門である帝拳ボクシングジムに所属しています。現在の階級はフェザー級で、OPBF東洋太平洋フェザー級のタイトルを保持しています。

彼のボクシングキャリアは、小学6年生の時に始まりました。東京都立竹台高等学校に進学後、アマチュアボクシングで輝かしい成績を残し、高校3年生時には、全国高等学校ボクシング選抜大会、国民体育大会（少年の部）、全国高等学校総合体育大会と、主要な高校タイトルすべてを制覇し、「高校3冠」という偉業を達成しました。

竹台高校を卒業後、東京農業大学へ進学。大学在学中の2014年には、第4回台北市カップ国際ボクシングトーナメントに日本代表として出場し、フライ級での優勝を果たしました。その後も国民体育大会成年の部バンタム級で複数回優勝するなど、国内外のアマチュア大会で実績を積み重ねました。

アマチュアキャリアを77戦68勝9敗という記録で終え、プロへの転向を決意します。2018年9月にプロテストに合格し、同年10月6日にプロデビュー戦を行い、これをKO勝利で飾りました。その後のキャリアでも持ち前の強打を武器にKO勝利を重ね、プロでの戦績を無敗で積み上げていきました。

2019年11月2日には、後楽園ホールで行われた試合でOPBF東洋太平洋フェザー級12位にランクされていたKJナトゥプラグと対戦。3回18秒という早々にTKO勝利を収め、さらなるステップアップを示しました。

プロキャリアの中で唯一ダウンを経験したのが、2020年12月5日に後楽園ホールで行われた佐伯瑠壱斗との対戦でした。3回にキャリア初のダウンを喫したものの、そこから立ち直り、粘り強く戦い抜き、最終的に8回3-0の判定で勝利を収めました。この試合は、彼の精神的な強さを示す一戦となりました。

そして、プロ転向以来の大きな目標であったタイトル獲得の機会が訪れます。2024年9月7日、後楽園ホールにて行われたOPBF東洋太平洋フェザー級王座決定戦で、同級14位のブリックス・ピアラと対戦。この試合で中野は圧倒的な強さを見せつけ、4回34秒でピアラをKOで破り、第50代OPBF東洋太平洋フェザー級王座に就き、プロとして初のベルトを獲得しました。

王座獲得後、初の防衛戦は2025年1月18日、後楽園ホールで行われました。挑戦者は同級11位の英洸貴。この試合でも中野は高い集中力と破壊力のあるパンチを披露し、3回2分5秒で英をKO。見事に王座防衛に成功し、その実力を改めて証明しました。

プロ戦績は13戦13勝（12KO）という驚異的な無敗記録と高いKO率を誇ります。入場曲には、菅野祐悟作曲の映画『カイジ』サウンドトラックより「END TITLE」を使用しています。

獲得タイトル

アマチュア
第24回全国高等学校ボクシング選抜大会 フライ級 優勝
第67回国民体育大会 少年の部 フライ級 優勝
平成25年度全国高等学校総合体育大会 フライ級 優勝
第4回台北市カップ国際トーナメント フライ級 優勝
第71回国民体育大会 成年の部 バンタム級 優勝
第72回国民体育大会 成年の部 バンタム級 優勝

プロ
* 第50代OPBF東洋太平洋フェザー級王座（防衛1）

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