仁方駅

仁方駅の概要

仁方駅（にがたえき）は、広島県呉市仁方本町二丁目に位置し、西日本旅客鉄道（JR西日本）の呉線に属する駅です。駅番号はJR-Y18です。この駅は、かつて国鉄時代に仁方港と堀江駅を結ぶ航路が存在しており、仁堀航路の接続点でもありました。しかし、連絡船が廃止されて以降は、松山方面へのアクセスが、阿賀港最寄駅の安芸阿賀駅に移行しました。さらに、2009年には呉・松山フェリーも運行を終了しました。

歴史の歩み

仁方駅は1935年11月24日に開業され、当初は呉線の一部として、三津内海駅から広駅にかけての延伸の際に設けられました。1946年には仁堀連絡船が開設され、利便性が向上しましたが、1976年に貨物取扱が廃止され、1982年には連絡船の運航も終了しました。1987年に国鉄が分割民営化された際、仁方駅はJR西日本の駅となり、1995年には管理が広島支社から三原地域鉄道部に移管されました。

その後、2006年には臨時快速「瀬戸内マリンビュー」が停車する駅となり、2007年にはICカード「ICOCA」が利用可能になりました。2010年には豪雨の影響で運行が一時中断されましたが、その後運行が再開しました。近年では、2018年の豪雨や土砂崩れにより運行に影響が出ることもありましたが、2024年には新しい駅舎の使用が開始される予定です。

駅の構造と設備

仁方駅は相対式ホームを持つ2面2線の地上駅です。両方のホームは跨線橋で接続されていましたが、老朽化が進んだため2018年から2019年にかけてその跨線橋が解体されました。現在は改札外に設けられた人道橋を通じて両ホームを行き来することができます。自動改札機は設置されていませんが、ICOCAのようなICカードの利用は可能で、専用のカードリーダーで対応しています。また、男女別の水洗トイレも設置されています。

この駅は無人駅であり、三原駅が管理しています。駅舎は三原方面行のホーム側に位置していますが、呉方面行のホームにも出入口があります。自動券売機は駅舎内と呉方面のホームにも設置されています。なお、駅の全域路線図ではラインカラーなどが示されていますが、仁方駅はエリア外ため、特定の表示は行われていません。

利用状況と周辺情報

仁方駅の利用状況は、呉市の統計書によると、近年も安定した乗車人員を記録しています。この駅は周辺の交通の要所でもあり、駅前にはバス路線の「仁万駅南口」停留所が設けられています。そこから広電バスの広仁方線が出ています。また、駅の北側には「仁方駅前」というバス停留所があり、複数の路線が通っています。

広島県道279号線沿いには、瀬戸内産交や呉市生活バスによる運行があり、中国労災病院や安浦駅へのアクセスも可能です。

隣接する駅

仁方駅の隣には安芸川尻駅（JR-Y19）と広駅（JR-Y17）が位置しており、便利な交通手段として利用されています。

仁方駅はその長い歴史を持つだけでなく、新しい交通手段の導入や周辺環境の整備によって、これからも地域の発展に寄与していくことでしょう。

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