八重垣神社

八重垣神社の魅力と歴史

八重垣神社（やえがきじんじゃ）は、島根県松江市に位置する神社で、かつては佐久佐神社と呼ばれていました。この神社は、式内社であり、旧社格は県社です。また、意宇六社の一つとしても知られています。八重垣神社は、出雲國神仏霊場の第十四番にも位置しています。主に素盞嗚尊と櫛稲田姫に縁のある神社であり、特に縁結びの神として多くの人々から信仰を集めています。

祭神と配祀神

八重垣神社では、素盞嗚尊（すさのおのみこと）と櫛稲田姫（くしなだひめ）を主祭神として祀っています。また、大己貴命（おおなむちのみこと）や、『出雲国風土記』に記載される青幡佐久佐日古命（あおはたさくさひこ）も配祀されています。これらの神々は、特に良縁や家庭の円満を願う信仰の対象となっています。

神社の歴史

八重垣神社は、社伝によると、素盞嗚尊が八岐大蛇を退治した後、櫛稲田姫との住まいを構えた場所に創建されたと伝えられています。初めは須賀（現在の雲南市大東町）の地に設けられ、その後、佐久佐神社の境内に移転されました。この神社の名前は、延喜式神名帳にも記載されているほど古く、元慶2年（878年）には正五位上の神階を賜りました。明治時代には、八重垣神社に改称され、郷社から県社に昇格するなど、歴史的な重要性を増しています。

境内と施設

神社の境内には、「奥の院」や「鏡の池」といった神聖な場所があります。「鏡の池」は、櫛稲田姫がスサノオノミコトに助けられた際、鏡代わりに自身の姿を映したとされる場所で、良縁占いが行われています。ここでは小銭を池に浮かべることでお告げを受けることができ、特に10円玉や100円玉を使用することが推奨されています。また、「連理玉椿」という椿は、根元が二つに分かれていることから、一心同体の象徴とされています。このように、神社の各施設は神秘的な意味を持ち、訪れる人々を魅了しています。

文化財と祭事

八重垣神社の重要文化財には、板絵著色神像（本殿板壁画）があります。これらは室町時代頃の作品であり、その美しさが今なお多くの人々を引きつけています。祭りは、毎年10月20日の例祭や、5月3日の身隠神事などが行われ、人々は神社に集まって良縁を祈ります。

交通アクセス

松江駅からは、市営バス63系統に乗車し、約20分で八重垣神社に到着します。多くの参拝者を受け入れられるよう、駐車場も用意されています。

周辺の観光スポット

八重垣神社の近くには、意宇川や島根県立八雲立つ風土記の丘、その他の古墳や神社が点在しています。これらを訪れることで、神社周辺の豊かな歴史と自然を楽しむことができます。

八重垣神社は、ただの宗教施設ではなく、人々の生活に深く根ざした場所であり、訪れることで様々なご利益を得ることができる神聖な場です。

もう一度検索