北舟岡駅

北舟岡駅

北海道伊達市舟岡町にある、北海道旅客鉄道（JR北海道）室蘭本線の無人駅、北舟岡駅（きたふなおかえき）です。駅番号H37、電報略号はキフ。美しい内浦湾に面したロケーションが特徴です。

歴史

駅の始まりは、第二次世界大戦中の1944年10月1日。運輸通信省の伊達舟岡信号場として開設されました。しかし、1948年7月1日には一度廃止されています。

1963年9月30日、「北舟岡信号場」として再び開設。その後、1986年3月3日には「北舟岡仮乗降場」として旅客扱いを開始しました。

1987年4月1日、国鉄分割民営化によりJR北海道へ継承されると同時に駅へ昇格し、北舟岡駅となりました。1990年3月10日には営業キロが設定されています。時期は不明ですが、駅昇格後に無人化され、伊達紋別駅の管理下となりました。

信号場時代は駅員がいましたが、駅昇格後に無人化。一時期は交換設備が撤去され単式1面1線となったこともありましたが、1994年3月1日には交換設備が再設置され、現在の構造に至ります。

近年、駅周辺の整備が進み、2017年から工事が開始されました。旧待合室は2017年2月に撤去され、仮設期間を経て、2019年3月には新しい駅前広場と待合室の供用が始まりました。駅前広場への道路も2020年3月に完成し、全面供用されています。

駅名の由来

駅名は、その所在地「舟岡町」の北にあることに由来します。この地名は、今から約150年前の1870年頃、現在の宮城県柴田郡柴田町にあたる仙台藩船岡領から入植した人々によって開かれたことにちなんでいます。

駅構造

北舟岡駅は、海側に1番線、山側に2番線を配する相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホーム間は跨線橋で結ばれており、線路の横断はできません。

線路は一線スルー構造で、海側の1番線は待避線です。旅客列車は、待避や交換がない限り、基本的に山側の2番線を使用します。特急列車などは高速で通過するため、注意が必要です。

駅施設としては、2019年に供用開始した新しい待合室があります。以前は待合室機能のみの簡素な建物と別棟トイレでしたが、整備により改善されました。無人駅であり、伊達紋別駅が管理しています。

利用状況

1992年度の1日平均乗降人員は105人でした。

駅周辺

駅周辺は住宅地が広がっています。最も特徴的なのは、ホームのすぐ隣に広がる内浦湾の景色です。晴れた日には、海越しに雄大な駒ケ岳を望むことができ、その美しい景観を目当てに訪れる人も少なくありません。

周辺には、みはらし団地、法弘寺、舟岡郵便局などがあり、徒歩圏内に温浴施設の湯らん銭伊達店もあります。最寄りのバス停留所は、道南バスの「見晴団地」です。

海と山、そして歴史が感じられる北舟岡駅は、訪れる人々に静かで美しい時間を提供しています。

隣の駅は、長万部方面が[伊達紋別駅]、室蘭方面が稀府駅(H36)です。

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