北長野駅

北長野駅：歴史と現在を繋ぐ長野の鉄道拠点

北長野駅は、長野県長野市に位置するしなの鉄道とJR貨物が乗り入れる駅です。しなの鉄道の駅は中越二丁目、JR貨物の駅は桐原二丁目にそれぞれ所在しています。単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線の地上駅で、現在では長野市が業務を委託する簡易委託駅となっています。

歴史：明治時代から現代まで

北長野駅の歴史は古く、1898年（明治31年）9月1日、国鉄信越線の吉田駅として開業しました。その後、1957年（昭和32年）4月1日、付近の長野電鉄信濃吉田駅との混同を避けるため、現在の「北長野駅」に改称されました。

開業以降、北長野駅は幾多の変遷を経てきました。1968年（昭和43年）10月1日には長野駅の貨物取扱業務を移管、1973年（昭和48年）12月には駅舎を全面改築し、1階を荷物業務、2階を旅客業務とする構造となりました。1974年（昭和49年）4月5日には橋上駅舎化を実現。その後も、長野駅小荷物の移管（1978年）、小荷物扱い廃止（1986年）、国鉄分割民営化に伴うJR東日本とJR貨物への移管（1987年）など、数々の変化を経験しています。1995年（平成7年）9月22日には橋上駅舎から高架下駅舎へ移転しました。近年では、2015年（平成27年）3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業に伴い、しなの鉄道に移管され、駅業務は長野市に委託されることとなりました。また、2016年3月には構内貨物線の電化が完了し、入換作業が電気機関車による作業に移行しました。2021年にはバリアフリー化の一環として、1番線と2・3番線間の跨線橋にエレベーターが新設されました。

駅構造：高架下駅舎と貨物ヤード

北長野駅の駅舎は構内北側に位置し、単式ホームに隣接しています。北陸新幹線高架下にある駅舎上部の高架線は長野駅方面への下り坂となっています。ホーム間は跨線橋で連絡しており、2021年のエレベーター新設により、バリアフリー化がさらに進みました。ホーム南側には貨物列車用の側線が6線敷設されており、そのうち上り本線に隣接する上1～上4はJR貨物、上5・上6はJR東日本が所有しています。

2015年のしなの鉄道移管以前は、みどりの窓口を備えたJR東日本長野駅の業務委託駅でしたが、移管後は長野市への委託となりました。

貨物駅：コンテナ貨物と産業廃棄物の取扱

JR貨物の施設は旅客駅の南西側にあり、3面4線のコンテナホーム（ヤード）と仕分け線などを備えています。2016年3月のダイヤ改正で、コンテナホームに面した部分を除き構内貨物線が電化され、ディーゼル機関車の常駐は廃止となりました。

取扱貨物は12ftコンテナと産業廃棄物・特別管理産業廃棄物で、定期高速貨物列車が中京圏方面と1日1往復、南松本駅とは臨時高速貨物列車が1日1往復運行されています。

利用状況

2021年度の1日平均乗車人員は1,716人でした。（長野市統計書より）

駅周辺

駅北側は商業地で、スーパーマーケットや商店が立ち並び、長野電鉄信濃吉田駅に近接しています。中学校は駅西側、辰巳公園は駅北東側に位置しています。一方、駅南側は住宅地となっています。

隣の駅

しなの鉄道北しなの線
長野駅 - 北長野駅 - 三才駅

まとめ

北長野駅は、長い歴史を持つ駅として、旅客輸送と貨物輸送の両面で重要な役割を担っています。近年の変化にも対応しながら、地域社会に貢献し続ける、重要な交通拠点となっています。将来も、地域住民の生活を支える存在として発展していくことが期待されます。

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