合掌造り民家園

合掌造り民家園について

合掌造り民家園（がっしょうづくりみんかえん）は、岐阜県大野郡白川村に位置する野外博物館です。この施設は、貴重な合掌造りの民家や文化を保存することを目的として1971年に開業しました。開業当初は「白川郷合掌村」という名称で、後に「白川郷合掌の里」と改名され、現在の「合掌造り民家園」となっています。

歴史的背景

昭和30年代には、白川村の合掌造りの民家が次々と移築され、さらには離村によってその数が減少していくという危機的な状況がありました。この現状に対して危機感を抱いた村の人々は、保存のための取り組みを始め、その結果としてこの民家園が設立されました。

敷地内の施設

合掌造り民家園内には、岐阜県の重要文化財に指定された9棟を含む、約15棟の建物が移築されています。これらの建物はすべて合掌造りであり、民家だけでなく、板倉、唐臼小屋、馬小屋、稲架小屋なども保存されています。また、白川村の文化や伝統に関する資料も展示されており、訪れる人々に地域の歴史について理解を深める機会を提供しています。

主要な建物の紹介

以下に、合掌造り民家園内に保存されている主な建物を紹介します。

1. 旧中野義盛家住宅
中野義盛家の住宅は安政年間に建てられた木造切妻合掌造りの庄屋の家で、旧所在地は白川村加須良地区です。

2. 旧中野長治郎家住宅
こちらは1878年に購入された建物を移築したもので、建築時期は不明ですが、白川村加須良地区に位置しています。

3. 旧山下陽朗家住宅
この住宅も切妻合掌造りの形式を持ち、旧所在地は白川村加島地区ですが、具体的な建築時期は不明です。

4. 旧大家藤重家板倉
板倉は1783年に建てられた木造切妻合掌造りで、旧所在地は白川村大窪地区です。

5. 旧大家藤重家稲架小屋
江戸時代末期に建築されたと考えられる稲架小屋も、白川村大窪地区に保存されています。

6. 旧山茂文四郎家馬小屋
明治時代中期に建築されたこの馬小屋は、白川村馬狩地区に位置しています。

7. 旧山茂文四郎家唐臼小屋
同じく明治時代中期の建築で、唐臼小屋も白川村馬狩地区に保存されています。

訪問情報

合掌造り民家園は岐阜県大野郡白川村荻町2499に位置し、アクセスも良好です。営業時間はシーズンによって異なりますが、通常は8:40から17:00まで開館しています。入場料は大人500円、小人300円で、訪問する際はお財布の準備をお忘れなく。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、東海北陸自動車道の白川郷ICから約3kmの距離にあり、高速バスや路線バスで白川郷バスターミナルまでアクセスし、その後徒歩での移動が可能です。

合掌造り民家園は、岐阜県の文化を体験する素晴らしい場所であり、訪れる価値があります。

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