名鉄豊田線

豊田線（とよたせん）

豊田線は名古屋鉄道（名鉄）が運営する鉄道路線で、愛知県日進市の赤池駅から豊田市の梅坪駅までを結んでいます。この路線の正式名称は開業以来「豊田線」であり、1986年までは「豊田新線」も併用されていました。これにより、名古屋市と豊田市の間を通勤・通学するために非常に利用されています。

概要

この路線では、特に学生たちの通学に使われることが多く、沿線には多くの大学や高校があります。また、愛知高速交通東部丘陵線（リニモ）と同じく、尾張丘陵を横断する形で延びており、30‰を超える急勾配も存在します。全区間が立体交差で設計されているため、踏切は存在しません。ただし、すべてが高架ではなく、トンネルや掘割も多く利用されています。赤池駅は地下に位置し、出発後すぐに地上に上がり、高架部分に入ります。

三河線の豊田市駅からは名古屋市営地下鉄の鶴舞線を通じて、名鉄犬山線の犬山駅までの直通運行が行われています。この直通列車は多くはなく、ほとんどの列車は鶴舞線の上小田井駅で折り返します。梅坪駅と赤池駅のホーム番号は鶴舞線に合わせて設定され、異なる番号が付けられています。

運賃とICカード

豊田線の運賃は、距離計算に営業キロの1.15倍を使用し、加算運賃が適用される形となっています。交通系ICカード「manaca」など、全国相互利用が可能なカードも使用できます。運行は基本的に赤池駅を起点とし、梅坪駅から赤池に向かう列車が「下り」とされるルールがあります。

加算運賃については、新線の特性上、建設費が考慮された運賃が設定されています。2022年末時点では、建設費の回収率は50.6%に留まっています。運賃の引き下げも行われ、より利用しやすい路線らしい姿へと変化しています。

列車の運行

豊田線では、全ての列車が各駅に停車する普通列車が運行されており、名鉄三河線や名古屋市営地下鉄鶴舞線への直通運転が行われています。平日の早朝や夕方、土休日の早朝には犬山線への直通列車も設定されています。日中は、毎時4本の運行を基本としており、平日朝の時間帯には便数が増加します。

豊田線内の列車は、所要時間は最近の調査で18分となっており、表定速度は50 km/h。イベント時には特別な列車の運行も行われ、赤池駅では通常運転にない列車が設定されることもあります。

車両

豊田線で使用している車両は、名古屋市営地下鉄の鶴舞線に合わせたものです。6両固定編成の4扉ロングシートであり、全自動運転を行ってはいませんが、自動放送が設定されています。

豊田線の歴史は1927年の設立にまで遡ることができます。名古屋市と豊田市の周辺はすでに公共交通手段が整っていないため、この路線の開設は重要な意味を持っていました。最終的には、1986年に豊田新線から豊田線へと改称され、現在に至ります。

この豊田線は名古屋と豊田市を結ぶ重要な交通手段として機能しており、地域経済や市民の移動に寄与し続けています。

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