富士通

富士通株式会社

富士通株式会社（Fujitsu Limited）は、日本の総合電機メーカーであり、ITサービスプロバイダーでもあります。国内シェアではトップを誇り、世界でも有数の売上を記録しており、2022年には世界で10位にランクインしました。富士通は、通信システムや情報処理システム、電子デバイスの製造・販売を手掛けることで、幅広い需要に応えています。また、日経平均株価やTOPIX Large70の構成銘柄の一つでもあります。

概要

富士通は、古河電気工業や古河機械金属、富士電機と共に古河グループの中核企業として位置づけられています。100以上の国で事業を展開し、約12万人の連結従業員を抱え、3246億円以上の資本金と、2021年時点での売上高は3兆5800億円を超えるなど、日本の技術革新の先駆者です。富士通は、理化学研究所との共同開発によって誕生したスーパーコンピュータ「富岳」が2020年に計算速度ランキングで世界一の地位を獲得したことでも知られています。

さらに、富士通は環境問題にも配慮している企業で、グリーンITにおいても高い評価を受けています。特にICT専門誌『Computerworld』のグリーンITベンダートップ12社ランキングで、2011年には2年連続で1位に輝くなど、積極的に環境保全活動に力を入れています。

富士通はまた、革新的な製品の開発に注力しており、世界初の「非接触型手のひら静脈認証」技術などを市場に提供しました。顧客満足度調査においても、多くの部門で1位を獲得するなど、その商品力には定評があります。

歴史

富士通の歴史は、1923年に古河電気工業とドイツのシーメンス社による合弁会社の設立に遡ります。1935年には富士通信機製造株式会社として独立し、1967年に現在の社名に変更されました。富士通は1989年に無限大のロゴマークを採用し、1990年にはイギリスのIT企業ICLを買収しました。これにより、国際的な成長を促進し、様々な業界での地位を確立しました。

1990年代以降も成長を続け、官公庁や多くの大企業向けにシステムを提供することで、業界のリーダーとしての地位を強固にしました。一方で、近年は企業統合や新規事業の進出を繰り返し、特に2010年代には携帯電話事業を東芝と統合、新たな成長を目指しました。

主な製品

富士通は、その製品ラインも多岐にわたります。パーソナルコンピュータやサーバ、ストレージシステム、スーパーコンピュータに至るまで、必要な技術やソリューションを提供しています。また、フロッピーディスクコントローラやデジタル信号処理プロセッサなど、過去に開発した人気製品も多数存在し、IT界での位置付けは確立されています。

関連企業

富士通は、日本国内外で多くの関連会社を持っています。国内のグループ会社には新光電気工業やFDK、非上場企業としても多くの関連企業を抱えています。また、国際的な提携や合弁事業を通じて、グローバルなビジネス展開を進めてきました。

現在のビジョン

最近では、全社的なDX（デジタルトランスフォーメーション）プロジェクトを活発に進めており、2020年から始まった「フジトラ」プロジェクトによって、デジタル技術を企業全体に浸透させる取り組みを行っています。環境問題や社会的課題解決にも注力し、持続可能な成長を目指す姿勢を打ち出しています。富士通は、単なる電機メーカーであるだけでなく、未来を形作るためのパートナーとして、常に新たな挑戦を続けています。

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