小机駅

小机駅：日産スタジアム最寄りの歴史と未来

小机駅は、神奈川県横浜市港北区小机町に位置するJR東日本横浜線の駅です。駅番号はJH17。横浜国際総合競技場（日産スタジアム）の最寄り駅であることから、「日産スタジアム最寄駅」という副駅名も持ちます。周囲の風景は、開業当初の田園風景から、住宅街へと大きく変貌を遂げました。

歴史の軌跡：田園から都市へ

1908年（明治41年）9月23日、横濱鐵道の開通と共に開業した小机駅。当時は周辺に人家がまばらな田園地帯でした。大正時代後期から周辺の開発が進み、小机の中心部も駅周辺に移転。駅と街の歩みは密接にリンクしています。

その後、国有化を経て、日本国有鉄道、そしてJR東日本へと移り変わります。関東大震災による駅舎の倒壊と再建、複線化、自動改札機や橋上駅舎の設置、Suica導入など、時代に合わせて進化を遂げてきました。

2016年には、横浜F・マリノスのサポーターズソング「We are F・Marinos」が発車メロディとして採用され、地域に根付いた駅として親しまれています。2023年には、1・3番線ホームにスマートホームドアが導入されるなど、安全対策も強化されています。

駅構造と設備：進化を続ける駅舎

小机駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線の地上駅です。かつては木造平屋建ての駅舎でしたが、関東大震災で倒壊後、再建され、1998年には橋上駅舎が完成しました。

現在でも、かつて貨物列車の取扱駅であった名残として、貨物側線などが残されています。これらの線路は、現在では電車の夜間停泊や保線車両の留置などに活用されています。

駅舎内には、NewDays KIOSKなどの売店や、エレベーター、エスカレーターが設置され、バリアフリーにも配慮されています。また、各ホームには待合室、冷暖房設備、列車接近放送などが整備されています。

運行形態と利用状況：日産スタジアムイベントの影響

小机駅は、新横浜駅を管理する直営駅で駅長が配置されています。早朝は遠隔対応となるため、改札係員が不在となる時間帯もあります。

横浜線は、小机駅を境に単線区間と複線区間が分かれており、かつては小机駅発着の区間列車が多かったものの、複線化の進展により減少しました。現在でも、日産スタジアムでの大規模イベント開催時には、臨時列車が運行されます。

2023年度の1日平均乗車人員は約9,000人です。横浜線内では比較的少ない部類に入りますが、日産スタジアムへのアクセス駅として、イベント開催時には利用客が大きく増加します。

駅周辺環境：歴史と自然、そしてスポーツの街

駅の西側には、小机城址市民の森があり、歴史を感じることができます。北口は住宅街で、日産スタジアムのある新横浜公園に近接しています。南口には、昔ながらの商店街やコンビニエンスストア、郵便局などが残る、落ち着いた雰囲気です。

バス路線も整備されており、周辺地域へのアクセスも良好です。

小机駅の未来

小机駅は、歴史と進化を繰り返しながら、地域に密着した駅として発展を続けています。日産スタジアムの最寄り駅としての役割に加え、周辺地域の活性化にも貢献する存在であり続けるでしょう。今後、更なるバリアフリー化や利便性向上への取り組みが期待されます。

参考資料:

JR東日本ホームページ
小机商店街ホームページ
* 港北区史

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