小野市立好古館

小野市立好古館は、兵庫県小野市に位置する歴史資料館であり、地域社会の歴史と文化を深く探求できる施設として親しまれています。この好古館は、博物館法に基づいた兵庫県教育委員会指定の施設であり、日本博物館協会にも加盟しています。

概要

好古館は、かつての小野藩の陣屋跡に建てられた小野小学校の旧講堂を再利用して、1990年に開館しました。この場所自体が歴史的な背景を持っており、訪れる人々に深い文化的意義を感じさせます。主な収蔵品として、旧小野藩藩主であった一柳家の文書があり、これらは小野市の歴史、風土、民俗、芸能、文化に関する貴重な情報源となっています。館内ではこれらの資料の収集、保存、そして一般公開が行われています。

好古館には、茶室「柳風亭」と庭園「柳風園」が併設されており、ここでは定期的に茶会などのイベントが開催され、わび・さびの文化を体験することができます。これらの施設は、日本の伝統文化に触れる絶好の機会を提供しています。

展示室に加えて研修室も備えており、好古館は地域の生涯学習の拠点としての役割も担っています。地域住民が歴史や文化について学ぶための様々なプログラムやイベントが開催されています。

特筆すべき点として、本館は2006年度に兵庫県の景観形成重要建造物に指定されました。これは、好古館の建物自体が地域の景観を形成する上で重要な要素であると認められたことを意味します。

行事

好古館では、年間を通じて様々な行事が開催されています。主なものとしては、年2回の特別展（春と秋）、年2～3回の企画展があります。また、「好古館に奏でる音楽会」が年4回開催され、地域住民に音楽と文化の融合を提供しています。

伝統的な行事としては、4月5日に「さくら茶会」、10月3日に「柳風園観月茶会」が開催されます。これらの茶会は、日本の美しい四季を感じながら、茶道を楽しむことができる貴重な機会です。

さらに、歴史体験事業として、新春着付体験（1月）、ひな祭り着付体験（3月）、親子十二単着付（5月）、鎧着付（5月）、サマースクール（8月）など、参加者が歴史や文化を体験的に学べるプログラムが提供されています。

施設

好古館の施設は、来館者に快適で有益な体験を提供するために設計されています。

エントランスホール: 吹き抜けのエントランスホールには、ほぼ実物大の浄土寺阿弥陀三尊像のスライド（高さ560センチメートル、幅701センチメートル）と浄土堂の柱のレプリカが設置されています。これらは1981年に神戸市で開催されたポートピア'81の兵庫県館に展示されていたもので、来館者を圧倒する迫力があります。
常設展示室1: 小野の歴史に関する展示が行われています。
常設展示室2: 近代・先覚者に関する展示が行われています。
研修室: 会議やワークショップなどに利用できるスペースです。
和室: 日本の伝統的な空間を体験できます。
茶室『柳風亭』: 茶道を楽しむための本格的な茶室です。
庭園『柳風園』: 上田三四二の歌碑がある美しい庭園です。

収蔵資料

好古館は、多岐にわたる分野の資料を収蔵しており、その総数は2009年3月末現在で31,200点に及びます。内訳は以下の通りです。

歴史資料: 21,601点
民俗資料: 8,852点
考古資料: 231点
自然資料: 63点
伝統産業資料: 98点
近現代美術資料: 355点

これらの資料は、小野市とその周辺地域の歴史、文化、自然を理解するための重要な手がかりとなります。

利用情報

開館時間: 9：30-17：00（入館は16：30まで。柳風亭の開館時間は9：00-20：00）
休館日: 月曜日（祝日・振替休日の場合は翌日）、12月28日～1月4日
ひょうごっ子ココロンカードの対象施設です。

交通アクセス

神戸電鉄粟生線小野駅徒歩3分
三宮バスターミナルで急行バス「西脇」行き乗車、「小野本町一丁目」下車、徒歩10分
* 明石駅前バス停で「社」行き乗車、「小野本町一丁目」下車、徒歩10分

周辺情報

好古館の周辺には、小野陣屋跡、金鑵城跡、河合城跡、浄土寺など、数多くの史跡や寺社があります。これらのスポットを巡ることで、小野市の歴史と文化をより深く体験することができます。

また、あお陶遊館アルテ、イオン小野店、おの桜づつみ回廊、小野子午線公園、小野商店街などの周辺施設も充実しており、観光やショッピングも楽しめます。

小野市立好古館は、小野市の歴史と文化を伝える貴重な施設であり、地域住民や観光客にとって魅力的なスポットです。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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