少昊

少昊について

少昊（しょうこう）は、中国古代の五帝の一人であり、その姓は己で、氏は金天氏とされています。彼の名前は摯（し）や玄囂とも呼ばれ、号は「昊」と「少昊」とされています。特に少昊という名前は、太昊の徳を受け継いだことを示唆しています。

伝説的な出自

少昊は黄帝の子とされ、別の文献『路史』では孫とも記載されています。彼の母は嫘祖であり、彼は西海近くの窮桑にて生まれました。この場所は現在の山東省曲阜市にあたります。『史記』の五帝本紀では、少昊は蟜極の父である帝嚳の祖父に相当する人物として言及されています。

彼は五行において金徳を象徴し、西方を代表する存在で、白色と結びつけられています。これにより金天氏や白帝といった称号を獲得しているのです。

国家の形成と官名

少昊は東海の青陽に国を築き、その後都を曲阜に移しました。『春秋左氏伝』の昭公十七年においては、彼が暦を作成し、官名を鳥類の名にちなんだ名前（玄鳥氏、伯趙氏、青鳥氏、丹鳥氏など）にしたことが記録されています。これは、彼が自然や動植物と深い関係を築いた証でもあります。

窮桑と神話

少昊にまつわる伝説の一つに、彼の生まれ故郷である窮桑の存在があります。窮桑は非常に大きな桑の木であり、その高さは1万丈にも及び、赤い葉を持つとされています。この木は1万年に一度、長寿の効果がある果実を実らせるとされ、江水のほとりに立っていたと伝えられています。

また、仙女の皇娥は天の宮での仕事から離れ、天の川を渡って窮桑の下に至り、そこで後に黄帝となる者と出会い、少昊を出生させたとされる神話も存在します。

少昊陵

少昊は生涯の終焉を迎えた後、雲陽に葬られました。このため、曲阜市には「少昊陵」とされる丘陵が存在します。これは清の乾隆3年（1738年）に整備され、現在の形状になったと言われています。特にこの陵墓は、中国のピラミッドとも称される形をしており、古代の力を秘めた遺跡として重要視されています。

関連資料

少昊に関する文献には、『山海経』の「大荒東経」や「大荒南経」、さらには『春秋命歴序』や『史記』があり、彼に関する多くの伝説と同時に、彼の子孫に関する記載もあります。特に『三国史記』によれば、新羅の武将金庾信は、少昊の子孫であるとされているため、少昊は歴史的にも多くの影響を与えた人物であることがわかります。

少昊はその影響力と伝説を通じて、古代中国の文化や伝承に深く根付いています。

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