岐阜放送

株式会社岐阜放送について

岐阜放送（ぎふほうそう、Gifu Broadcasting System, Inc.）は、岐阜県を中心に中波放送（AMラジオ）とテレビジョン放送を事業として展開している特定地上基幹放送事業者です。略称はGBS、および「ぎふチャン」として親しまれています。ラジオとテレビの両方を独立して運営する放送局であり、地域に密着した情報を発信しています。

設立の背景と歴史

岐阜放送は1962年9月、地域の新聞社である岐阜新聞社（当時の名称は岐阜日日新聞社）の完全子会社として「ラジオ岐阜」として設立されました。そして、同年12月に全国で45番目にラジオ放送を始めました。設立の背景には、1959年に起こった伊勢湾台風がありました。この災害を受けて、岐阜県内に独自の報道機関が必要とされるようになり、県域のラジオ局を望む声が高まりました。

テレビ放送事業は1968年8月に開始され、その際に社名を「岐阜放送」に改称しました。また、1976年からは「はたちの献血チャリティテレソン」をテレビで開始し、今では長年の伝統を持つチャリティイベントとして親しまれています。1986年には、初の通信衛星による生中継も実施しました。

運営の変遷と現在の業務

1992年からは岐阜テレビ・岐阜ラジオという名称を正式に用いるようになり、その後「AM岐阜ラジオ」にも名称を変更しました。1995年にはテレビでの音声多重放送が開始され、2005年には初めてのマスコットキャラクター「はちゃ丸」が登場しました。2007年には開局45周年を機に本社を岐阜シティ・タワー43に移転し、番組表の整体も「ぎふチャン」に変更されました。

2011年には地上デジタル放送に完全移行し、新キャラクター「UPるんチャン」が登場するなど、放送の内容や形態も進化を遂げています。2013年には中部日本放送がラジオ部門を独立させたことで、中京広域圏では唯一のテレビ・ラジオ兼営民放局となりました。

ニュース報道の特徴と競争環境

岐阜放送は報道局を有していないため、岐阜新聞社に報道取材を委託しています。そのため、ニュース番組や速報においては、岐阜新聞の協力が前提となっています。放送エリアが広範囲に及ぶ岐阜県の特性を踏まえて、別に高山市にもスタジオを設置し、地域ならではの情報を発信しています。

中日新聞との関係

親会社である岐阜新聞と中日新聞は地区内での競合関係にあり、双方の情報発信が影響を及ぼし合っています。中日新聞は、岐阜放送に出資している一方、各局の番組表の扱いに差が生じるなど、独特の状況が展開されています。

放送内容と視聴者へのアプローチ

岐阜放送は、地域住民との対話を大切にしながら、視聴者に有益な情報を提供するために多様な番組編成を行っています。自社制作の番組や、他の局からのネット番組も合わせ、様々なニーズに応える形で放送を展開しています。特にアニメや教育番組なども放送し、地域の視聴者層に合わせたプログラムを提供しています。

まとめ

岐阜放送は、地域密着の放送局として、岐阜県内の情報を丹念に伝え続けています。歴史や経営の変遷を経て、より地域社会に貢献する姿勢を貫きながら、未来に向けた新たな挑戦を続けています。

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