岩槻駅

岩槻駅：さいたま市岩槻区の交通拠点と人形の街の玄関口

岩槻駅は、埼玉県さいたま市岩槻区本町にある東武鉄道野田線（東武アーバンパークライン）の駅です。駅番号はTD 06。1929年（昭和4年）11月17日、北総鉄道野田線の駅として開業しました。当初は「岩槻町駅」でしたが、1939年（昭和14年）に現在の「岩槻駅」に改称されました。その後、東武鉄道の駅となり、長年にわたり地域住民の足として活躍しています。

歴史と変遷

岩槻駅の開業から現在に至るまで、幾多の変遷を遂げてきました。東武鉄道への合併、岩槻町の市制施行、さいたま市への編入など、社会情勢の変化とともに駅も変化を遂げています。特に、近年では駅舎の近代化が進められ、利用者の利便性向上に大きく貢献しています。

1969年には七里駅～岩槻駅間、1999年には岩槻駅～東岩槻駅間の複線化が実現。さらに、2016年には橋上駅舎が完成し、西口が開設。エレベーターやエスカレーターの設置、東西自由通路の整備など、バリアフリー化も進められています。2020年には特急アーバンパークライナーの停車駅となり、利便性がさらに向上しました。また、2021年には駅構内にあるファミリーマートが、無人決済システムを導入したモデル店舗としてリニューアルオープンしています。

駅構造と設備

岩槻駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線の地上駅です。かつては単式ホームと島式ホームの間に高低差があり、跨線橋で連絡していましたが、橋上駅舎化によって解消されました。現在では、電留線を含め3線の線路を有し、当駅始発・終着列車や、土休日の夕夜間帯には急行と普通列車の緩急接続が行われています。

駅業務は東武ステーションサービスに委託されており、駅舎内には売店なども設置されています。かつては1番線ホームに地元の特産品を展示するショーウィンドウがありましたが、橋上駅舎化に伴い撤去され、現在は自由通路内の観光案内所に規模を縮小して展示されています。

利用状況と周辺環境

岩槻駅の1日平均乗降人員は、野田線単体の駅としては最多です。ピーク時には4万人を超えていましたが、近年は3万5000人程度で推移しています。周辺は「人形のまち」として知られ、多くの岩槻人形店や工房が軒を連ねています。

今後の展望

埼玉高速鉄道線の浦和美園駅からの延伸計画があり、実現すれば岩槻駅のアクセスはさらに向上する見込みです。計画ルートはかつての武州鉄道のルートに近いことから、歴史的にも興味深い計画となっています。

まとめ

岩槻駅は、地域の交通の要として、また岩槻人形の街の玄関口として、重要な役割を果たしています。歴史と現代が融合した駅として、今後も地域の活性化に貢献していくことでしょう。今後の延伸計画など、更なる発展が期待されます。

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