弥彦線

弥彦線の概要

弥彦線（やひこせん）は、新潟県西蒲原郡弥彦村の弥彦駅から三条市の東三条駅までを結ぶ鉄道路線であり、東日本旅客鉄道（JR東日本）が運営する地方交通線です。この路線は、弥彦山の東側を縫うように走り、燕市の吉田地区や燕地区を経由して三条市へ至ります。すべての列車が普通列車で、各駅に停車する特徴があります。

特徴

弥彦線は、全線が「新潟近郊区間」に含まれており、IC乗車カード「Suica」の利用も可能です。特に注目すべき点の一つは、吉田駅周辺を除いて低コストの直接吊架式架線が採用されていることです。この選択は、当時の国鉄の財政事情を反映しており、1984年に電化された際にもコストダウンが求められました。最高速度は全線を通じて85 km/hに制限されており、特に弥彦駅から吉田駅間は2005年まで非自動閉塞の状態で運行されていました。

歴史的背景

弥彦線はもともと越後鉄道によって建設され、1916年に弥彦駅と西吉田駅を結ぶ区間が開業しました。その後1922年から1925年にかけて、現在の越後線と信越本線をつなぐ目的で東三条駅までの延伸が行われました。この路線は、参拝客を弥彦神社へ運ぶために計画されたものであり、当初は参詣鉄道としての役割を持っていました。

しかし、1944年には東三条駅から越後長沢駅までの区間が不要不急線として営業を休止され、さらには1946年に一部区間が再開されたものの、需要の低迷が続いていました。この状況は、モータリゼーションの進展や公共交通の冗長化により悪化し、最終的には1985年に東三条駅から越後長沢駅までの区間が廃止されました。

運行形態

現在の弥彦線では、定期的に運行される普通列車のみが通っています。特に、吉田駅を中心にした運行体制が組まれており、寿命の長い2両編成のワンマン列車が主に使用されています。道中、吉田駅で越後線、東三条駅で信越本線との乗り継ぎが便利にスケジュールされていますが、時折、利用者が少ない時間帯には乗り換えに苦労することもあります。

季節ごとにも臨時列車が運行され、特に彌彦神社への初詣や桜のシーズンには利用者が大幅に増えます。これに伴い、特別な快速列車や玉響駆けになることもあります。これらの臨時列車は、地域のイベントにも合わせて運行されることが多く、地域の魅力を高めています。

車両の概要

現在の運行に使用される車両は主にE129系電車であり、最大6両の編成が可能です。過去にはE127系や115系も運用されていましたが、現在これらは定期運行を終えています。特に、115系は長年にわたり活躍し、地域に親しまれた車両です。

駅一覧

弥彦線には全8駅があり、基本的に全駅に停車します。将来が見込まれている地域発展と共に、引き続き地元に愛される路線としての役割が期待されています。

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