新丸山ダム

新丸山ダムの概要

新丸山ダムは、岐阜県の御嵩町と八百津町に広がる木曽川の中流部に建設されているダムです。国土交通省中部地方整備局が施工を担当しており、高さ118.4メートルの重力式コンクリート[[ダム]]として設計されています。

このダムは、1956年に完成した丸山ダムの機能を強化するため、20.2メートルのかさ上げを行う再開発プロジェクトの一環であり、洪水調節と水力発電を一体的に行う特定多目的ダムとして位置付けられています。水力発電は関西電力によって行われ、出力は21万500キロワットに達します。現在、2029年の完成を目指して工事が進められています。

ダムの地理

木曽川は長野県の鉢盛山を源流とし、長い流域面積を持つ日本有数の河川です。流路延長は227キロメートルで、長野、岐阜、愛知、三重、滋賀の合計5県にまたがります。この川は古くから幾度も水害を引き起こしてきたため、治水対策が重要な課題とされています。ダム群は上流から順に実施され、新丸山ダムは下流から数えて三番目に建設されます。

新丸山ダムの経緯

木曽川沿いのダム建設は、大同電力による水力発電事業を契機に進展しましたが、様々な歴史的な背景により、一時中断を余儀なくされました。丸山ダムの設計は当初水力発電専用でしたが、木曽川の洪水に悩む地域のニーズに基づき、洪水調節機能が新たに付加されました。特に、1970年代に突発した台風による被害が、ダム再開発事業の推進の後押しをしたのです。

ダムの目的と機能

新丸山ダムの主な目的は、洪水調節と水力発電、さらに流水の正常な機能の維持です。泥や土砂による流入を防ぐため、設計上の洪水調節量は増加し、木曽川周辺の流域に対してより大きな治水効果をもたらします。また、流水の正常な機能維持は、特に慢性的な水不足の観点から新たに追加された重要な機能です。

水力発電

新丸山ダムには、新丸山発電所が併設されています。この発電所は丸山発電所と合わせて高い出力を誇り、1971年の新丸山発電所設立以来、木曽川の水を利用した持続可能なエネルギー供給に寄与しています。ダムの水位上昇に伴い、発電施設の更新が行われる計画も進められています。

工事と将来展望

工事は現在進行中で、技術面においても最先端のデジタル技術が導入されています。BIM/CIM技術を用いて、設計から施工までの段階で情報を共有し、工事の安全性と効率性を向上させています。全体の計画は何度か変更があり、完成予定は49年を迎える2029年に再設定されました。

周辺の整備

新丸山ダムの近くには、観光地や整備された道路も増えてきました。特に、新設のバンジージャンプ施設は人気を集めており、ダムの自然景観への訪問者も増加しています。また、地元の産品としては八百津観光せんべいも販売されるなど、地域振興への効果も期待されています。

新丸山ダムは、木曽川の治水、利水、発電を担う重要なインフラとして、未来の持続可能な社会に寄与することが期待されています。

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