新改駅

新改駅（しんがいえき）

新改駅は、高知県香美市土佐山田町東川に位置する、四国旅客鉄道（JR四国）土讃線の駅です。駅番号はD36。

歴史

1930年（昭和5年）6月21日：土讃線の土佐山田駅 - 角茂谷駅間が開業。
1935年（昭和10年）11月28日：新改信号場として開設。
1944年（昭和19年）末：太平洋戦争末期、本土決戦に備え、新改信号場周辺が後方連絡線の要所として重視され軍事要塞化。四国軍管区司令部などの重要施設が疎開し、一時的に高知県の中心地としての役割を担いました。
1947年（昭和22年）6月1日：旅客取扱駅に昇格し、新改駅として開業。
1956年（昭和31年）12月15日：駅名の読み方を「しんかい」から「しんがい」に変更。
1970年（昭和45年）10月1日：無人駅化（簡易委託駅化）。手荷物及び小荷物の取り扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR四国の駅となる。

駅構造

スイッチバック式の駅として知られています。標高274mに位置し、JR四国管内の駅の中では発着数が最も少ない駅の一つです。

下り列車は、急な下り勾配の本線から分岐し、水平な引上線に入り進行方向を変えます。その後、本線を横断して1面1線のホームへ進入。発車時には再び進行方向を変え、本線へと戻ります。上り列車は、上り勾配の本線から分岐して水平なホームに入り、発車時は後進して本線を横断、引上線に入った後、改めて前進します。

ホームと引上線の終端側には、後方の信号を中継する信号が設置されています。車掌が乗務している場合は、最後尾の車掌と連絡を取り合いながら後進。ワンマン運転の場合は、運転士が進行方向を変えるごとに運転台を移動します。2022年3月12日改正ダイヤから当面の間車掌がいる2両編成でも運転士が運転席を入れ替えています。

ホームは半両分のみ嵩上げされており、上下列車ともに高松方面（上り方面）のドアで乗降を扱います。2両編成の場合は、高知方面（下り方面）の車両の高松方面のドアのみを使用します。

開業以来の駅舎をリニューアルして使用しており、1970年（昭和45年）に無人駅となりました。その後、駅前の商店で乗車券を発売する簡易委託駅でしたが、1987年（昭和62年）頃に商店が閉店し、委託は廃止されました。

土讃線には、新改駅の他に坪尻駅もスイッチバック式の駅として存在します。新改駅はホームが本線に沿っていないため、本線から駅の様子が見えにくい構造となっています。トイレは封鎖されており、利用できません。

利用状況

土佐山田町東川および土佐山田町平山地区の通学生や高齢者が主な利用者ですが、2019年度の1日平均乗降人員は0人です。

新改地区は駅から約5kmほど下流に位置しており、かつては土佐電鉄バスが利用されていましたが、2005年（平成17年）9月30日に新改線の路線バスが廃止されました。

2009年（平成21年）4月1日から、香美市によるコミュニティバスが繁藤地区（繁藤駅）と土佐山田駅の間で試験運行を開始し、2010年（平成22年）以降も「香美市営バス」として運行を継続しています。当駅最寄りのバス停は、平山地区内の朝倉商店前にある「平山」停留所で、駅から徒歩約20分の距離です。2020年2月13日現在の運行ダイヤでは、平日のみ1日4.5往復運行されています。

駅周辺

駅のある東川地区周辺は、三方を山に囲まれた場所に位置しています。駅から高知県道253号新改停車場線を1kmほど下ると、香美市土佐山田町平山の集落に至ります。平山地区の入口には「休場ダム」があり、ダムから平山親水公園にかけて春には約600本のソメイヨシノが咲き誇り、隠れた桜の名所として知られています。

地域交流施設「ほっと平山」（旧平山小学校跡地）
平山親水公園
新改水力発電所
休場ダム
新改北部改善センター

隣の駅

四国旅客鉄道（JR四国）

■土讃線

■普通（一部列車は通過）

繁藤駅（D35） - 新改駅（D36） - 土佐山田駅（D37）

関連項目

日本の鉄道駅一覧
秘境駅

外部リンク

新改駅 時刻表 (四国旅客鉄道)
〈ぐるっと四国鉄道旅〉ＪＲ土讃線・新改駅スイッチバック - YouTube（朝日新聞社提供、2013年1月6日公開）

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