新神谷橋

新神谷橋（しんかみやばし）

新神谷橋は、東京都足立区新田二丁目と北区神谷一丁目を結び、隅田川に架かる都市計画道路環状七号線、通称「環七通り」の一部を担う重要な橋梁です。この橋は、単なる道路橋としてだけでなく、生活を支えるインフラとしての役割も果たしています。

概要

橋長は153.0メートルで、3径間の鋼鈑桁[[橋]]として建設されました。1等橋（TL-20）として設計されており、その堅牢さが特徴です。橋の両岸には取り付け道路が整備され、右岸側は延長139.1メートル、左岸側は444.3メートルに及びます。これらの取り付け道路は、幅員10.0メートルを確保し、スムーズな交通の流れを支えています。

新神谷橋の特筆すべき点は、水道道路併用橋であることです。橋には内径1.2メートルの水道管が4本（送水本管2本、工業用水道管2本）併設されており、東京都民の生活を支える重要なライフラインとしての役割も担っています。災害時には、この橋が緊急輸送路として機能し、防災拠点への物資輸送を可能にします。東京都は新神谷橋を特定緊急輸送道路に指定し、その重要性を明確にしています。

橋の名称は、南岸に位置する北区神谷の地名に由来します。隅田川における最上流の橋であり、その位置からも重要な役割を担っていることがわかります（岩淵水門の管理橋を除く）。

構造

新神谷橋は、以下の構造を有しています。

種別: 鋼道路橋
上部工: ゲルバー（カンチレバー）プレートガーダー/単純活荷重合成プレートガーダー橋
下部工: RC躯体/鋼管杭基礎（外径600 mm、長さ14.0-16.5 m）
橋長: 153.0 m
総幅員: 21.0 m
有効幅員: 20.0 m（車道8.0 m、歩道2.0 m）
径間割: 46.0 m + 61.0 m + 46.0 m

歴史

新神谷橋の架かる場所には、かつて「宮堀の渡し（神谷の渡し）」がありました。その後、現在の橋の位置から約100メートル南の王子神谷駅付近、神谷堀（甚兵衛堀）に、1927年（昭和2年）に木鉄混交の「神谷橋」が架けられました。この橋は1950年（昭和25年）に鋼桁[[橋]]として改架されましたが、新神谷橋の建設に伴い、その名称が引き継がれることとなりました。1977年（昭和52年）に神谷堀が埋め立てられたため、旧神谷橋は廃[[橋]]となり、現在は存在しません。

新神谷橋の建設は、首都圏整備の一環として1962年（昭和37年）10月に着工され、1965年（昭和40年）2月12日に開通しました。当初は片側1車線の幅員10.0メートルでしたが、1967年（昭和42年）2月には拡幅工事が行われ、現在の幅員となりました。橋桁の制作は松尾橋梁、下部工は坂田建設が担当しました。

路線バス

新神谷橋を通る路線バスは、以下の通りです。

都営バス
王49：王子駅 - 北区神谷町 - 江北陸橋下 - 西新井大師 - 梅島駅 - 千住車庫
王49：王子駅 - 北区神谷町 - 江北陸橋下 - 江北駅(平日朝のみ)
王49折返：王子駅 - 北区神谷町 - 江北陸橋下 - 西新井大師 - 足立区役所
東武バスセントラル
王30：王子駅 - 北区神谷町 - 江北陸橋下 - 西新井大師 - 綾瀬警察署 - 亀有駅北口（日中2往復のみ）
深夜31：[王子駅]] → 北区神谷町 → 江北陸橋下 → 西新井大師 → [[西新井駅]
国際興業バス
赤25：赤羽駅東口 - 東十条四丁目 - ハートアイランド循環
赤25-2：赤羽駅東口 → 東十条四丁目 → ハートアイランド西 → ハートアイランド東(夜間のみ)
赤25-3：ハートアイランド西 → ハートアイランド東 → 東十条四丁目 → 赤羽駅東口(早朝のみ)
赤26：赤羽駅東口 - 東十条四丁目 - 加賀団地 - 舎人団地
赤27：赤羽駅東口 - 東十条四丁目 - 江北陸橋下 - 西新井大師 - 西新井駅
赤27-2：赤羽車庫 - 東十条四丁目 - 江北陸橋下 - 西新井大師 - 西新井駅
赤27-3：赤羽駅東口 → 東十条四丁目 → 江北陸橋下(土曜夜間のみ)

隣の橋

隅田川における新神谷橋の隣の橋は以下の通りです。

上流：岩淵水門
下流：新田橋、新豊[[橋]]

参考文献

三上澄、佐藤次郎「新神谷橋・鹿浜橋工事報告」『土木技術』第20巻第7号、土木技術社、1965年7月1日、64-70頁、ISSN 0285-5046。

関連項目

水道道路
* 鹿浜橋：新神谷橋のすぐ東側にある環状七号線の橋梁。同様に水道管を4本併設しています。

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