日本盲導犬協会

公益財団法人日本盲導犬協会の紹介

公益財団法人日本盲導犬協会は、視覚障害者のために盲導犬の育成と普及を目的とした公益法人です。1967年に設立され、現在も日本で活動を続けています。この法人は、盲導犬の普及活動だけでなく、視覚障害者のリハビリテーション支援や社会参加の促進、福祉の向上にも力を入れています。

1. 設立の経緯と歴史

日本盲導犬協会は、塩屋賢一が1957年に育成した日本初の国産盲導犬・チャンピィの成功を受けて設立されました。彼の知識と経験を基に、相馬安雄や久米権九郎、坂東三津五郎などが協力し、厚生省の許可を得て成立しました。初代理事長には迫水久常が選任されました。

1972年には塩屋賢一が東京盲導犬協会を設立した後、全国に数多くの盲導犬育成機関が設立され、盲導犬の育成が広がっていきました。1973年には日本国有鉄道が盲導犬の同伴を受け入れるようになり、1974年には小金井市に訓練所を開設しました。

2. 盲導犬の普及活動

公益法人は、盲導犬の利用促進のために、様々な法律や制度の整備にも関与しています。1978年には、盲導犬の乗車が路線バスやタクシーで認められるようになり、84年には公共施設への盲導犬の持ち込みについての理解を求める通達が出されました。

1991年には旅館やホテルへの盲導犬受け入れが求められ、2002年の身体障害者補助犬法施行により、公共施設だけでなく民間施設でも盲導犬の同伴が義務付けられることになりました。

3. 訓練士の育成と施設の拡充

日本盲導犬協会は盲導犬訓練士の育成にも力を入れています。2004年には盲導犬訓練士学校を設立し、高い技術を持つ訓練士の育成を目指しています。また、多様な訓練センターを設立し、日本各地で盲導犬の訓練に取り組んでいます。神奈川県や仙台市、島根県など、地域に密着した活動を展開しています。

4. 社会的な評価

公益法人としての活動は高く評価されており、2018年には吉川英治文化賞を受賞するなど、その影響力が広がっています。また、様々な支援キャンペーンを通じて、盲導犬への理解を深めるための活動も行っています。

日本盲導犬協会は、盲導犬の普及と育成を通じて、視覚障害者の社会参加を支援し、より良い生活環境の構築を目指しています。今後も引き続き、盲導犬の必要性やその役割について社会に向けた啓発活動を行っていくことでしょう。

参考文献

• - 日本盲導犬協会公式ウェブサイト
• - 関連文献や年表など

もう一度検索