日本紙パルプ商事

日本紙パルプ商事株式会社

日本紙パルプ商事株式会社は、1845年に京都で創業された、歴史ある紙専門商社です。現在は東京都中央区に本社を構え、国内外に事業を展開しています。

概要

同社の売上高は、2018年には5354.95億円に達し、米国のVeritiv Corporation、Central National-Gottesmanに次ぐ、世界第3位の紙商グループとしての地位を確立しています。近年では、紙の販売に留まらず、古紙再資源化事業や、環境に配慮したバイオマス発電・太陽光発電事業にも積極的に取り組むなど、事業の多角化を推進しています。

創業は1845年（弘化2年）。当時、三井越後屋呉服店（現在の三越）で番頭を務めていた中井三平（3代目中井三郎兵衛）が独立し、京都にて和紙商「越三商店」を設立したのが始まりです。越三商店は、三井グループの象徴である「丸に越」の暖簾の使用を、同族以外で特別に認められていました。さらに1859年（安政6年）には、「丸に井桁三」の暖簾の使用も許可されるという、異例の扱いを受けています。

中井三平は、越三商店の経営を息子（養嗣子）の中井慈眼（4代目中井三郎兵衛）に譲った後、三井家総領家の三井八郎右衞門高福に請われ、三井家において重要な役職を歴任し、三井銀行（現在の三井住友銀行）や三井物産の設立に深く関与しました。特に三井銀行では副長を務め、三野村利左衛門や中上川彦次郎を支えるなど、三井グループの礎を築く上で重要な役割を果たしました。また、1898年（明治31年）には、前田製紙合名会社（現・日本製紙釧路工場）へ出資するなど、国の殖産興業にも貢献しています。

現在も三井グループの一員として、綱町三井倶楽部に所属しています。王子製紙や日本製紙といった国内製紙メーカーの販売代理店事業を основной事業としつつ、製紙製造から古紙リサイクルに至るまで、幅広い事業を展開しています。

事業所

国内主要事業所

本社: 東京都中央区勝どき三丁目12番1号 フォアフロントタワー
関西支社: 大阪市中央区瓦町一丁目6番10号
中部支社: 名古屋市中区丸の内三丁目22番24号 名古屋桜通ビル12階
京都営業部: 京都市中京区三条通東洞院西入梅忠町22番地
九州支社: 福岡市博多区博多駅前三丁目2番1号 日本生命博多駅前ビル9階
北日本支社東北営業部: 仙台市青葉区中央四丁目6番1号 SS303階
北日本支社北海道営業部: 札幌市中央区北2条西1丁目1番地 マルイト札幌ビル4階

海外グループ拠点

アジア、米州、オセアニア、欧州に多数の拠点を有しています。詳細は割愛します。

沿革

1845年（弘化2年） - 中井三郎兵衛が越三商店として創業
1876年（明治9年） - 梅津パピール・ファブリック（後の王子製紙京都工場）の製品を販売
1902年（明治35年） - 合名会社中井商店に改組
1916年（大正5年） - 株式会社中井商店に改組
1963年（昭和38年） - 中井株式会社に社名変更
1970年（昭和45年） - 株式会社富士洋紙店と合併、日本紙パルプ商事株式会社に社名変更
1972年（昭和47年） - 東証2部に上場
1973年（昭和48年） - 東証1部に指定替え
2001年（平成13年） - 東京地区においてISO14001認証取得
2003年（平成15年） - トーメングループの紙パルプ事業を譲受
2010年（平成22年） - 米国グールド社の株式を取得し子会社化
2011年（平成23年） - 三栄グループとの資本業務提携、コアレックスホールディングス株式会社を連結子会社化
2012年（平成24年） - 本社を現在地に移転
2015年（平成27年） - 旧本社ビルを建て替えた「日本橋日銀通りビル」がグッドデザイン賞を受賞
2017年（平成29年） - 福田三商株式会社を完全子会社化
2018年（平成30年） - 「OVOL日本橋ビル」竣工
2019年（令和元年） - 「OVOL京都駅前ビル」竣工、英国プレミア社を買収

主なグループ会社

製紙・紙加工、卸売、リサイクル、物流、サービス、資源・環境など、多岐にわたる事業を展開しています。

関連項目

日本の企業一覧 (パルプ・紙)
三井グループ
商社

外部リンク

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