明日もし君が壊れても

WANDS 14thシングル「明日もし君が壊れても」詳細解説

1998年6月10日、B-Gram RECORDSより発売されたWANDSの14枚目のシングル「明日もし君が壊れても」は、第3期WANDSとしては3作目のシングル作品であり、前作から約5ヶ月ぶりのリリースとなりました。注目すべきは、第3期WANDSとしては初の、そしてWANDS全体でも「寂しさは秋の色」以来となるバラード楽曲である点です。

楽曲概要と制作背景

表題曲「明日もし君が壊れても」は、作詞をZARDの坂井泉水氏、作曲を大野愛果氏が担当。大野氏によると、この曲は「七つの海を渡る風のように」(愛内里菜＆三枝夕夏)、「笑顔でいようよ」(三枝夕夏IN db) と同時に作曲されたとのことです。当初は1998年5月13日の発売が予定されていましたが、諸般の事情により6月10日に延期されました。

壮大なロックバラードに仕上がっている本楽曲は、テレビ朝日系アニメ『遊☆戯☆王』のエンディングテーマとして使用され、アニメでは1番の歌詞がエンディングとして放送されました。WANDSの公式サイトでは、「今までWANDSサウンドを継承しながらも、新しいサウンド・アプローチを打ち出したアレンジが第3期WANDSの特徴と言える」と評価されています。ミュージックビデオも2パターン存在し、フルバージョンは『BEST OF [[WANDS VIDEO HISTORY]]』に、ショートバージョンは『NO.』（テレビ朝日系）や『CD NEWS』（千葉テレビ放送）などで放送されました。

オリコンチャートと売上

オリコンチャートでは初登場8位を記録し、累計売上は約11万枚を記録しました。(オリコン調べ)

ライブ演奏とアルバム収録

リリースから約18年後の2016年、松元治郎(旧芸名:和久二郎)の2ndライブで初演奏されました。ライブ演奏では、原曲とは異なり、1番をギター主体、キーを2つ下げたアレンジで披露されました。

さらに、2020年10月28日発売のWANDS第5期初のアルバム『BURN THE SECRET』には、「明日もし君が壊れても【WANDS第5期Ver.】」が収録されました。編曲は柴崎浩氏が担当しており、第3期WANDSには在籍していなかったものの、「第3期の楽曲を収録したいという思いがありました」との理由で収録に至ったとのことです。WANDSとしてのテレビやライブでの披露はこれまでありませんでしたが、2020年10月31日と11月1日に行われた配信ライブ「WANDS Streaming Live 〜BURN THE SECRET〜」で【WANDS第5期Ver.】として初披露され、WANDS再始動後、初めて披露された第3期WANDS楽曲となりました。

カップリング曲「Soldier」

カップリング曲「Soldier」は、木村氏が作詞作曲を担当したロックナンバーです。前作、前々作のカップリング曲に続き、木村氏による楽曲提供となっています。ディストーションの効いたギターが特徴的な楽曲で、リリースから14年半後の2012年、松元治郎の初ワンマンライブ「松元治郎 1st LIVE」において、松元氏自身による一部歌詞の書き換えが行われた「2012 ver.」として初披露されました。

参加ミュージシャン

コーラス：川島だりあ

まとめ

「明日もし君が壊れても」は、WANDSの第3期を代表するバラード楽曲として、高い人気を誇っています。アニメ主題歌としての起用、オリコンチャートでの好成績、そして時を経て行われたライブ演奏やアルバム収録など、様々なエピソードがその人気を裏付けています。楽曲の持つ普遍的な魅力と、WANDSの歴史における重要性を改めて認識させられる作品と言えるでしょう。

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