松多壱岱(まつだ いちだい、
1970年10月30日 - )は、日本の
演出家、
劇作家、そして
演劇プロデューサーとして多岐にわたる才能を発揮しています。
神奈川県横浜市出身で、
神奈川大学を卒業。かつては「まつだ 壱岱」の名義で
演出家としての活動をしていました。
略歴
2002年、松多は自身の劇団であるACTOR’S TRASH ASSHを旗揚げしました。彼の演出は、スタイリッシュでありながらも、物語性とエンターテイメント性を重視した劇的な舞台として、多くの観客を魅了しています。特に、以下の作品は彼の代表作として知られています。
FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争 THE STAGE:ファイナルファンタジーシリーズ初のストレートプレイ舞台化作品。
舞台ヨルハ シリーズ:大ヒットゲーム「NieR:Automata」と世界観を共有する舞台作品。
NieR:Automata FANFESTIVAL 12022 壊レタ五年間ノ声:東京ガーデンシアターで開催されたコンサート朗読劇パートの演出。
Cutie Honey Emotional:永井豪原作の国民的アニメ「キューティーハニー」の舞台化作品。
2018年には、関ケ原古戦場での野外演出として、「関ケ原合戦再現劇」や、石田三成陣跡を使用した音楽朗読絵巻「吉継」を手掛けました。これらの作品では、炎や大筒を用いたダイナミックな演出が評価され、群衆劇としての迫力を高めました。
さらに、松多はオリジナル作品群も制作しており、中でも白狐丸を主人公とするネオフィクション時代劇「刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ」を中心とした「白狐丸サーガ」は、多くのファンから支持されています。また、スクウェア・エニックスのスマホアプリ「
トワツガイ」ではゲームのシナリオ監修も担当するなど、その活躍の場は多岐にわたります。
2016年には「世界は僕のCUBEで造られる」がサンモールスタジオ年間最優秀団体賞を受賞。また、演出を手がけた「舞台少女ヨルハVer1.1a」の舞台美術が、第1回伊藤熹朔記念賞本賞を受賞するなど、その演出手腕は高く評価されています。
2018年6月からはディアステージに所属し、2022年からはイルカに所属。2023年12月には、松多のみ籍を残し、他のメンバーは全員卒業という形で、
ACTOR'S TRASH ASSHは無期限活動休止となりました。
受賞歴
第1回 伊藤熹朔記念賞: 「少女ヨルハver.1.1a」の舞台美術が評価され、舞台美術家の松生紘子が本賞を受賞。
サンモールスタジオ最優秀団体賞: 「世界は僕のCUBEで造られる2016」にて受賞。
富士河口湖シナリオコンクール: 入選。
2003年度若手演出家コンクール: 一次予選通過。
主な舞台作品(2011年 - 2024年)
2011年から2024年にかけて、松多は数多くの舞台作品の脚本、演出を手掛けています。その一部を以下に列挙します。
2011年:『新耳袋2』、『SOUL FLOWER』、『降臨FIGHT』、『ある苅屋くんの人生』など。
2012年:『世界は僕のCUBEで創られる』、『鬼切姫・第一章』、『戦国降臨GIRL』など。
2013年:『私立ハスハス女学院』、『のぶニャがの野望』、『鬼切丸』など。
2014年:『
鬼斬』、『
のぶニャがの野望 弐』、『ヨルハ』、『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ』など。
2015年:『散れ桜よ、刻天ノ証ニ』、『鬼切丸』、『舞台版レーカン!』、『龍狼伝』、『ヨルハ Ver.1.1』など。
2016年:『クォンタムドールズ』、『
ホス探へようこそ The Last Valentine』、『
実は私は』、『世界は僕のCUBEで造られる・2016』など。
2017年:『鬼切丸伝~源平鬼絵巻~』、『SOULFLOWER ver.2017』、『サイレントメビウス』、『TRICKSTER the STAGE』など。
2018年:『音楽劇 ヨルハ Ver1.2』、『君よ叫べ、其ノサガノ在ルガ儘ニ』、『関ケ原合戦再現劇「開戦の刻」』など。
2019年:『悪魔inデッドリースクール』、『月に吠えろ、夜ヲ焦ガセ君ヨ』、『ヨルハ Ver1.3a』、『関ケ原ナイト2019 野外朗読音楽絵巻「吉継」』など。
2020年:『Cutie Honey Emotional』,『ヨルハ Ver1.3aa』,『We are
RAISE A SUILEN~BanG Dream! The Stage~』など。
2021年:『滄海天記・序篇~ 天月、闇に墜つ ~』,『Cutie Honey Climax』,『プロジェクト東京ドールズ THE GARDEN / SKY TOWER』など。
2022年:『舞台「いわかける! -Sport Climbing Girls-」』,『世界は僕のCUBEで造られる・2022』,『NieR:Automata FAN FESTIVAL 12022 壊レタ5年間ノ声』など。
2023年:『舞台「トワツガイ」』,『降臨SOUL』,『舞台「滄海天記 陽炎篇」』など。
2024年:『FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争 THE STAGE』,『グリザイア:ファントムトリガー THE STAGE』,『純愛異形綺譚「刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ 2024」』など。
脚本:『幕末奇譚 SHINSEN5〜風雲伊賀越え』(2013年)、『幕末奇譚 SHINSEN5〜剣豪降臨』(2013年)
自主映画:『KARINTO7』(カンヌ
映画祭短編
映画部門出品)
脚本:『わたしたちのとっておきクリスマス』(西東京FM)、『スイート&ビター』(西東京FM)
漫画原作
原案:『幕末奇譚 SHINSEN5〜懐』(2014年、一迅社WEB公開)
監督作品
短編映画:『サプライズ』
PV:『SOUL FLOWER ver.2017』, 『マーカライト・ブルーDeeper』
イベント・ライブ演出
松多は、舞台演出以外にも、様々なイベントやライブの演出を手掛けています。
2019年:CYNHN ソロライブ
PKPエンターテインメントプレゼンツ「パリピ!!」
真夏のホラー謎解きイベント 浅草花やしき(脚本・演出)
その他、謎解きイベントやバースデーイベントなど多数。
ACTOR’S TRASH ASSHは、松多が旗揚げした劇団であり、数多くの公演を行ってきました。主な公演は以下の通りです。
第1回本公演 『楽』(2002年)
第4回本公演 『世界は僕のCUBEで造られる』(2004年)
第7回本公演 『Soul Flower』(2007年)
第10回本公演 『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ』(2009年)
第12回本公演 『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ』(2010年)
出演作品
松多は、俳優としても数々の作品に出演しています。
テレビドラマ:『ゴーストフレンズ』, 『CHANGE』, 『富豪刑事』など。
映画:『ウルルの森の物語』, 『隣人13号』など。
Vシネマ:『義兄弟』, 『修羅のみち6』など。
その他の活動
スチール:東京スター銀行、ニッセイ・アイドルをさがせ!
PV:『星霜のさくら』(ジャパハリネット)
舞台:『刻め、我ガ肌二君ノ息吹ヲ』, 『愚者には見えないラマンチャの王様の裸』など、多数の舞台に出演。
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一人芝居:1997年から毎月下北沢のバーで
一人芝居を上演。
松多壱岱は、
演劇界において多岐にわたる才能を発揮し、その活動は今後も注目されるでしょう。