河瀬駅

河瀬駅：歴史と現状

はじめに

滋賀県彦根市南川瀬町に位置するJR河瀬駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）東海道本線（琵琶湖線）の駅です。1896年5月1日、官設鉄道東海道線の彦根駅～能登川駅間に開業しました。以来、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、長きにわたりその役割を担ってきました。

歴史を辿る

開業当初は旅客と貨物の両方を扱っていましたが、1972年には貨物取扱いを廃止。1987年の国鉄分割民営化を経てJR西日本の駅となりました。1988年には「琵琶湖線」の愛称が使用開始され、1998年には橋上駅舎への改築と同時に、エレベーターや自動改札機の導入など、駅施設の近代化が進みました。ICOCAの利用開始（2003年）、JR京都・神戸線運行管理システム導入（2006年）、駅自動放送更新（2007年）、接近メロディ導入（2015年）など、利用者の利便性向上に向けた取り組みは継続的に行われています。近年では2018年に駅ナンバリングが導入され、2022年にはみどりの窓口が営業を終了しました。駅業務はJR西日本交通サービスへ委託されています。

駅の構造と設備

河瀬駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持ち、さらに外側に上り待避線（中線）を備えた地上駅です。下り本線は1番のりば、上り本線は3番のりばとなっており、通常はこれらののりばが使用されます。中線である2番のりばは、便宜上3番のりばと合わせて米原方面のホームとして案内されていますが、両方向への列車発着が可能です。過去には、大阪万博開催時に臨時列車の発着駅としても利用されました。

駅舎は1998年の改築により橋上化され、自由通路が整備され西口と東口が設置されました。コンコースとホーム間にはエレベーターと上りエスカレーターが設置されており、バリアフリー化も進められています。駅には自動券売機、みどりの券売機（現在は廃止）、自動精算機が設置されています。ICOCAなどのICカードも利用可能です。

駅周辺の環境

河瀬駅の周辺は、住宅地と工場が混在した地域です。駅周辺には教育機関や田園風景も残されており、都市と自然が調和した環境となっています。

交通アクセス

駅東口には湖国バスが乗り入れ、駅西口と東口の両方にはデマンドタクシー「愛のりタクシー」が運行しています。

その他の注目点

旧駅舎時代には、駅前に築山があったり、駅長室前に小便小僧があったりなど、現在とは異なる風景が広がっていました。また、1915年製造の古い跨線橋の支柱が駅周辺に保存されています。駅東口にはカエルの石像が設置され、交通安全を祈念しています。2007年には「河瀬駅新快速停車促進期成同盟会」が設立されるなど、地域住民による駅活性化に向けた活動も行われています。

隣の駅

まとめ

河瀬駅は、歴史と現代が融合した駅です。地域住民の生活を支える重要な役割を担いながら、利便性向上への取り組みが継続的に行われています。今後も地域の活性化に貢献していくことが期待されます。

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