湯ノ岱駅

湯ノ岱駅の概要

湯ノ岱駅（ゆのたいえき）は、かつて北海道檜山郡上ノ国町に存在した江差線の駅で、2014年に廃駅となりました。駅の歴史は1935年にさかのぼり、当時の国有鉄道が木古内駅から当駅までを開通させ、一般駅としての運営が始まりました。

歴史の足跡

• - 1935年12月10日：上磯線の木古内駅 - 湯ノ岱駅が開通し、この日のことをもって湯ノ岱駅は一般駅として開業しました。
• - 1936年11月10日：湯ノ岱駅から江差駅間が開通し、上磯線は江差線へと改名されました。
• - 1949年6月1日：日本国有鉄道法に基づき、湯ノ岱駅は国鉄の駅として継承されました。
• - 1982年11月15日：駅の貨物取扱いが廃止され、さらに1984年2月1日には荷物取り扱いも廃止されました。
• - 1987年4月1日：国鉄の分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となりました。
• - 1989年12月25日：新しい駅舎が改築され、山小屋風の外観となりました。
• - 2002年4月1日：江差駅に管理される被管理駅となり、駅員は配置されたままでした。
• - 2014年5月12日：江差線の木古内駅 - 江差駅間が廃止されたことで、湯ノ岱駅も閉じられました。

このように湯ノ岱駅は、約80年の歴史を経て廃駅となりました。

駅名の由来

駅名は古い地名に由来し、江戸時代からこの地の冷泉にちなんで名付けられました。地域の自然を反映した名称で、多くの人に親しまれました。

駅の構造と運営

湯ノ岱駅は、島式ホームを有し、2つの線路を持つ地上駅でした。列車の行き違いが可能であり、留置線も設置されていました。ただし、実際の行き違いは朝の数回のみ行われていました。夜間は駅員による手動操作での切り替えも行われました。

駅では運転取扱業務のため、終日駅員が配置されており、元々は管理駅でしたが、組織再編により江差駅の管理下に移りました。そのため、駅長不在の状況で、助役が湯ノ岱駅長を兼務していました。冬季には除雪のため、駅間を移動する気動車の回送が行われていました。また、乗務員宿泊所も整備されて、当駅で留置が必要な場合の対応がなされていました。

駅舎内には待合室や出札窓口も設けられ、乗車券や回数券が発行されていました。本州方面への長距離の乗車券や指定券は補充券で発行されるなど、その運営は多様でした。

利用状況と駅周辺

湯ノ岱駅周辺には、上ノ国町役場湯ノ岱出張所、江差警察署湯ノ岱駐在所、湯ノ岱郵便局、さらには温泉などの施設が点在しています。

駅跡地は、2018年に撤去され、その後には集会施設やバス待合所、役場出張所、消防施設を含む複合施設が完成しました。新たな地域の交流拠点として活用されています。

その他の情報

湯ノ岱駅は1988年に放送されたニコンのCMにも取り上げられたことがあり、その存在は地域の記憶に残っています。

このように、湯ノ岱駅はその歴史と地域に根付いた存在であり、多くの人々の思い出の中に息づいています。

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