玄武洞駅

玄武洞駅：玄武洞公園への玄関口

兵庫県豊岡市城崎町上山にあるJR西日本山陰本線の玄武洞駅は、その名のとおり、国の天然記念物である玄武洞への最寄り駅として機能しています。駅舎から円山川を挟んで玄武洞公園があり、渡し船でアクセスできます。ただし、渡し船は天候に左右され、欠航となる場合や予約が必要な場合もあるため注意が必要です。

歴史を辿る

玄武洞駅の歴史は古く、1912年（明治45年）3月2日、豊岡駅と城崎駅（現在の城崎温泉駅）間に季節営業の臨時駅として開業しました。当初は玄武洞仮停車場と呼ばれ、旅客営業のみが行われていました。その後、1918年（大正7年）4月21日には通年営業の玄武洞駅に昇格。1970年（昭和45年）12月15日には荷物扱い廃止、無人駅化となり、現在に至ります。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりました。2012年（平成24年）3月17日のダイヤ改正では一部普通列車が通過するようになり、2013年3月16日からはそれらの列車は快速列車として運行されましたが、2021年（令和3年）3月13日のダイヤ改正で快速設定が消滅し、再び全普通列車が停車するようになりました。また、かつては駅舎内に自動券売機が設置されていましたが、現在は撤去されています。ICOCAなどのICカード乗車券にも対応していません。

駅の構造と利用状況

玄武洞駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換が可能です。駅舎は北側（1番のりば側）にありますが、南側（2番のりば）からも出入りできます。両ホームは跨線橋で連絡しており、バリアフリー対応はされていません。豊岡駅の管理下にあり、無人駅として運営されています。

1番のりばが上下本線、2番のりばが上下副本線となっており、1線スルーの構造です。通過列車や行違いを行わない停車列車は上下線とも1番のりばを使用し、2番のりばは行違い待ちをする列車のみが発着します。

利用状況は、2016年（平成28年）度の1日平均乗車人員が32人と、比較的少ない利用状況です。近年は観光客の増加や、周辺地域の開発状況によって変動がある可能性があります。

駅周辺の環境

玄武洞駅周辺は、玄武洞公園をはじめとした観光地へのアクセス拠点として機能しています。玄武洞公園へは、駅前から出ている渡船を利用すると約7分で到着しますが、荒天時は欠航となる可能性があります。また、徒歩圏内には、兵庫県道3号豊岡瀬戸線沿いに「おみやげ 城崎街道・海の駅」があり、地元の特産品などを購入できます。バス路線も利用でき、全但バスの上山バス停までは徒歩2分です。しかし、バスの本数は少ないため、利用の際には時刻表の確認が必要です。全但バスは、玄武洞停留所から京都、大阪、神戸方面への特急バス、城崎温泉駅、日和山、豊岡駅、豊岡病院、八鹿駅、但馬農高前、コウノトリ但馬空港などへの路線を運行しています。

隣の駅

玄武洞駅の隣の駅は、山陰本線で、豊岡駅と城崎温泉駅です。

まとめ

玄武洞駅は、歴史と自然が織りなす魅力的な駅です。玄武洞公園へのアクセス拠点として、観光客にとって重要な役割を果たしています。ただし、無人駅であることや、渡し船の運行状況、バスの本数などを考慮し、事前に計画を立てることが重要です。

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