玉出駅

玉出駅：大阪の街を支える四つ橋線の要衝

大阪市住之江区粉浜西一丁目に位置する玉出駅は、Osaka Metro四つ橋線沿線にある駅です。住之江区と西成区の境界に近く、駅施設の大部分は西成区側に所在しています。駅番号はY19です。

歴史を刻む玉出駅

玉出駅の歴史は1958年まで遡ります。四つ橋線の岸里～玉出間延伸開業に伴い、当時は終着駅として誕生しました。その後、1971年には大阪市営地下鉄で初めてとなる自動改札機が南改札口に試験導入されるなど、常に技術革新の最前線にありました。1972年には四つ橋線が住之江公園まで延伸され、途中駅となります。この延伸に合わせ、駅位置のわずかな変更も行われています。1974年には住吉区から住之江区へと所属区の変更を経験し、2018年には大阪市交通局の民営化に伴い、Osaka Metroの駅となりました。

駅構造とアクセス

玉出駅は地下駅で、島式ホーム1面2線を有しています。西梅田方には渡り線も設置されています。改札口は南北にそれぞれ1ヶ所ずつ設置され、南北両方の出入口から地上へアクセス可能です。北口には1号出入口（国道26号東側のみ）、南口には玉出交差点周辺に4ヶ所の出入口（2号～5号）があります。南口にはエレベーターも設置されていますが、北口にはエスカレーター・エレベーターの設置はありません。

駅は、大国町管区駅に所属し、岸里駅の被管理駅となっています。

利用状況と周辺環境

2020年11月10日時点の1日あたりの乗降人員は17,654人（乗車人員：8,836人、降車人員：8,818人）です。四つ橋線において、他線への乗り換えがない駅としては北加賀屋駅に次いで2番目に利用者が多い駅ですが、近年は減少傾向にあります。一方、北加賀屋駅は増加傾向にあるという対照的な状況が見られます。

駅の周辺は、北側が玉出、南側が粉浜という地域にまたがっています。駅周辺には、生根神社などの社寺、オーク住吉産婦人科などの医療機関、三菱UFJ銀行や関西みらい銀行などの金融機関、住之江粉浜西郵便局などの公共機関、肥塚味噌やコクミンなどの企業本社、様々な商業施設が密集しています。

交通アクセス

玉出駅は、複数の交通機関と接続しています。

南海本線 岸里玉出駅: 1号出入口から徒歩約8分 (約650メートル)
阪堺電軌阪堺線 塚西停留場: 2号・3号出入口から徒歩約5分 (約400メートル)
バス: 地下鉄玉出停留所から大阪シティバス3号系統、15号系統、25号系統が利用可能です。

さらに、阪神高速15号堺線、国道26号、大阪府道5号大阪港八尾線といった道路網にもアクセスしやすい立地です。

駅の技術革新

玉出駅のホーム中央の柱には、遠心力鋳鋼管が使用されています。これは、日本で初めてホームの柱に遠心力鋳鋼管が用いられた事例であり、この技術革新によって、それまで主流だった太い鉄筋コンクリート柱に代わり、細くて強い遠心力鋳鋼管による柱が広く採用されるようになったとされています。

隣の駅

岸里駅
* 北加賀屋駅

玉出駅は、Osaka Metro四つ橋線における重要な駅であり、地域の生活基盤を支えるとともに、その歴史と技術革新の面からも注目に値する駅です。

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