田村駅

田村駅の概要

田村駅（たむらえき）は、滋賀県長浜市田村町南仙堂に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）北陸本線の駅です。駅番号はJR-A10で、「琵琶湖線」にも含まれる重要な駅です。駅の設立は1931年にさかのぼり、ここからの歴史は長いもので、多くの鉄道ファンや地元住民から親しまれています。

駅の歴史

田村駅は1931年10月14日に開業しました。元々は東海道本線彦根駅と北陸線長浜駅の間にガソリンカーの運行が始まったことがきっかけで設置された駅であり、法性寺駅（現・坂田駅）に続く新設駅の一つでした。しかし、戦時中の燃料不足により一時営業を休止せざるを得なくなりました。

1957年には、田村駅から敦賀駅にかけて北陸本線が交流電化され、機関車の運行形態に大きな変化が訪れました。この地域では、当駅から米原方面への非電化区間も存在し、機関車の交替作業が行われていました。この際、上下ホームの配置が千鳥組に変更され、機関車交換用の留置線も新設されました。これらの配置換えにより、特急列車も停車するホームが整えられました。

1983年には機関車の付け替えが廃止され、北陸本線全体の運行が大きく見直されました。この過程で無用となった機関車留置線は撤去されましたが、ホームと上下本線の構造はそのまま残されています。これによって、駅の歴史的な背景が残されているのです。

駅の構造と設備

田村駅は相対式ホームが2面、2線を有する地上駅です。かつては長いホームがあり多くの列車が停車しましたが、現在は新快速や普通列車のみが停車しています。ホームの長さは14両対応でしたが、現状では最長8両編成の新快速が停車しています。

駅舎は東側に位置し、近年進められた区画整理によって西側にも新たな改札口が設けられました。両ホームは跨線橋で結ばれているものの、エレベーターなどのバリアフリー設備は整備されていないため、利用時には注意が必要です。また、田村駅は米原駅が管理する無人駅で、ICカード「ICOCA」を利用することができます。

利用状況と周辺環境

最新の統計データによると、田村駅は無人駅であるにもかかわらず多くの利用者が訪れていることが示されています。その理由の一つには、駅周辺の都市化が進んだことが挙げられます。水田が広がっていた地域から、長浜地方卸売市場や長浜ドーム、長浜バイオ大学といった施設が立ち上がり、自動券売機や簡易型自動改札機も設置されました。

駅周辺の地域は市外への人口流出を防ぐための「ダム機能」も持っており、近年では人口も増加傾向にあるとのことです。これに伴い、駅前広場には無料駐車場が整備されるなど、利便性の向上も図られています。

バス路線

田村駅前には湖国バスの「田村駅」停留所があり、いくつかのバス路線が発着しています。また、まいちゃん号と呼ばれるデマンドタクシーもこの駅を経由しています。新たに整備されるロータリーにより、今後の交通利便性がさらに高まることが期待されています。

総括

田村駅は長い歴史を持つ駅であり、その背景にはさまざまな鉄道の変遷があります。地域の発展とともに成長してきた田村駅は、今後も地域の人々にとって重要な交通の拠点であり続けるでしょう。

もう一度検索