神舟(Shénzhōu)
神舟(しんしゅう、
拼音: Shénzhōu)は、中国で開発された有人
宇宙船であり、その名は「神州」と同音である。
2003年には
神舟5号が打ち上げられ、中国初の有人軌道飛行に成功し、これにより国際的な
宇宙開発の舞台に立つこととなった。神舟計画は、中国が自身の宇宙技術を独自に発展させるための重要なプログラムとなり、これまでに多くのミッションが成功を収めている。
機体の構造
神舟
宇宙船は、基本的に
ロシアの
ソユーズ宇宙船を基に作られているが、より大型化されているため、居住空間も広くなっている。機体は主に3つのモジュールから構成され、軌道モジュール、帰還モジュール、推進モジュールある。特に軌道モジュールは中国独自の設計で、打ち上げ後も宇宙での実験を行うことができ、次回の有人飛行時に宇宙空間でドッキングする仕組みも備えている。
帰還の際は
ソユーズ宇宙船と似た手順がとられ、逆噴射後に帰還モジュールを分離し、再突入に備える。突入時には4-5Gの重力がかかり、パラシュートの展開を通じて安全に着陸。これらの技術は長い年月をかけて積み重ねられてきた。
神舟計画の歴史
中国の
宇宙開発の始まりは
1960年代に遡る。当初はソ連の技術援助を受けていたが、
中ソ対立の影響でその支援が途絶え、自力開発へと舵を切ることとなった。その後、
1970年には
長征1号ロケットによる
人工衛星の打ち上げに成功し、地球の軌道に衛星を送ることができた。
1986年には「863計画」が始まり、有人飛行の構想が具体化される。この段階で、使い捨ての
宇宙船である
ソユーズ方式を採ることが決定され、堅実な技術の蓄積が目指された。
1992年には神舟計画が正式に発表され、
1993年には宇宙事業を統括する国家航天局が設立された。
中国はその後、
ロシアとの技術協力を通じて
ソユーズ技術を学び、自らの
宇宙船を開発。この取り組みは
1999年の
神舟1号の打ち上げに繋がり、その後、
神舟5号での有人飛行成功へと至った。
神舟の各号の概要
結論
神舟計画は中国の
宇宙開発における画期的な進展を示しており、国際的な宇宙活動においても重要な役割を果たすようになっている。これからの宇宙探査や実験に向けた成功の繰り返しは、さらなる技術革新を促すことが期待されている。