秋吉台国際芸術村
秋吉台国際芸術村（Akiyoshidai International Art Village、略称AIAV）は、山口県美祢市秋芳町に位置する複合文化施設です。この施設は、山口県が建設し、公益財団法人山口きらめき財団が指定管理者として運営を行っています。国内最大級のカルスト台地、秋吉台の東麓に広がるこの芸術村は、現代音楽やアーティスト・イン・レジデンス（滞在型創作活動）を主な活動拠点として、国内外の芸術家の表現創造活動を支援しています。
1998年8月にオープンしたこの施設は、それ以前から地域で開催されていた「秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル」が設立の契機となりました。この音楽祭には、国内外から一流の音楽家が多数参加しており、地域では空き家を活用した交流施設を通じて、芸術家と地域住民との交流も盛んに行われていました。これらの地域的な文化活動を背景に、山口県と秋芳町（当時）が協力して、国内外の芸術家の新たな表現・創作活動を支援する拠点としてこの芸術村を整備しました。
一般的な多目的ホールとは異なり、音楽、美術、ダンス、演劇など、多岐にわたる芸術文化活動に対応できる滞在型芸術文化施設として設計されています。アーティスト・イン・レジデンスやセミナー、ワークショップ事業のほか、国内外の関連団体との連携プログラムや地域に密着したプログラム、滞在アーティストと地域住民との交流事業などを展開しています。施設は、芸術家の創作や発表の場としてだけでなく、社会人や学生など一般の人々も利用できます。
併設された宿泊施設は、アーティスト・イン・レジデンスだけでなく、サークルや部活動の合宿、修学旅行などにも利用されており、近年では、芸術村周辺の秋吉台や秋芳洞などの観光客にもリーズナブルな料金で開放されています。オープニングイベントでは、イタリアの作曲家ルイジ・ノーノの晩年の大作、現代オペラ「プロメテオ－聴く悲劇」が日本で初めて上演されました。
建築家である磯崎新氏によって設計された施設は、周囲を山に囲まれた谷間の地形を活かした形状が特徴です。日常の喧騒から離れ、創作活動に集中できるよう、カルスト台地に隣接する低い丘に囲まれた静かな袋状の地形の南側斜面が敷地に選ばれました。敷地内には、約300人を収容できるホール、レストラン、研修室、練習スタジオ、ギャラリー、カフェテリア、そして最大100人を収容できる宿泊施設などが点在しています。建物には、秋吉台にちなんで石灰石（大理石）が多用されており、袋状地の狭いゲートをくぐると、左手に8棟の客室が連なる宿泊棟が現れ、その先に本館棟が位置しています。これらの建物群は、単一の巨大な建物ではなく、日本の伝統的な集落のような、小さな建築群の集合体として構成されています。
面積482平方メートル、天井高12.6メートルを誇るホールは、最大334席を収容できます。現代音楽の実験的な表現創造活動に対応できるよう設計されており、多焦点で異なる音響体験ができる点が特徴です。残響時間は2.6秒です。全3階の客席のうち、1階は平土間で可動椅子が設置されており、どこでもステージを設けられる構造です。2階と3階には、ステージとして使えるプラットフォームと固定席のバルコニー席が立体的に配置されており、その形状は秋芳洞内の百枚皿を彷彿とさせます。
大小3つのセミナールームがあり、ダンススタジオとして利用できるクッションフロアの部屋（94平方メートル）と、多目的に使える2つの部屋（162平方メートルと94平方メートル）があります。研修室の北側はガラス張りで、その外側が野外劇場のステージとなっています。観客スペースは、ステージを扇形に囲んだ芝生の斜面で、約600人を収容できます。
アップライトピアノを備えたスタジオが7室あります。面積は20～49平方メートルです。
各種展示スペースとして利用され、広さは267平方メートルです。
ギャラリーの近くに位置していますが、現在は営業しておらず、来館者が自由に利用できるスペースです。
中央ステージでは、アンサンブル公演や野外パフォーマンスなどが行われます。ホールやカフェのサッシを開ければ一体的な利用も可能です。水を張ると中庭が池となり、池の中央にステージが現れます。
建築面積1,475平方メートル、延床面積2,594平方メートルの宿泊棟は、レストランを含む9棟の独立した建物が連なった構造です。洋室が8室、和室が28室あり、最大で約100人が宿泊できます。長期滞在者向けにはミニキッチン付きの部屋も用意されています。レストランは高さ14メートルの吹き抜け構造で、ミニコンサートや結婚式場としても利用できます。夜間にはレストランから本館棟に向けてレーザー光線が照射されます。
秋芳洞
大正洞
景清洞
秋吉台サファリランド
中国自動車道美祢ICから車で約15分
小郡萩道路秋吉台ICから車で約5分、大田ICから車で約10分
防長交通・中国JRバス秋芳洞バス停からタクシーで約5分
秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル：現代音楽の講習会と音楽祭で、1998年に当芸術村で開催されました。現在は「秋吉台の夏」として継続されています。
シンフォニア岩国、ルネッサながと
秋吉台国際芸術村
* 公益財団法人山口きらめき財団
1998年8月にオープンしたこの施設は、それ以前から地域で開催されていた「秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル」が設立の契機となりました。この音楽祭には、国内外から一流の音楽家が多数参加しており、地域では空き家を活用した交流施設を通じて、芸術家と地域住民との交流も盛んに行われていました。これらの地域的な文化活動を背景に、山口県と秋芳町（当時）が協力して、国内外の芸術家の新たな表現・創作活動を支援する拠点としてこの芸術村を整備しました。
一般的な多目的ホールとは異なり、音楽、美術、ダンス、演劇など、多岐にわたる芸術文化活動に対応できる滞在型芸術文化施設として設計されています。アーティスト・イン・レジデンスやセミナー、ワークショップ事業のほか、国内外の関連団体との連携プログラムや地域に密着したプログラム、滞在アーティストと地域住民との交流事業などを展開しています。施設は、芸術家の創作や発表の場としてだけでなく、社会人や学生など一般の人々も利用できます。
併設された宿泊施設は、アーティスト・イン・レジデンスだけでなく、サークルや部活動の合宿、修学旅行などにも利用されており、近年では、芸術村周辺の秋吉台や秋芳洞などの観光客にもリーズナブルな料金で開放されています。オープニングイベントでは、イタリアの作曲家ルイジ・ノーノの晩年の大作、現代オペラ「プロメテオ－聴く悲劇」が日本で初めて上演されました。
施設概要
建築家である磯崎新氏によって設計された施設は、周囲を山に囲まれた谷間の地形を活かした形状が特徴です。日常の喧騒から離れ、創作活動に集中できるよう、カルスト台地に隣接する低い丘に囲まれた静かな袋状の地形の南側斜面が敷地に選ばれました。敷地内には、約300人を収容できるホール、レストラン、研修室、練習スタジオ、ギャラリー、カフェテリア、そして最大100人を収容できる宿泊施設などが点在しています。建物には、秋吉台にちなんで石灰石（大理石）が多用されており、袋状地の狭いゲートをくぐると、左手に8棟の客室が連なる宿泊棟が現れ、その先に本館棟が位置しています。これらの建物群は、単一の巨大な建物ではなく、日本の伝統的な集落のような、小さな建築群の集合体として構成されています。
ホール
面積482平方メートル、天井高12.6メートルを誇るホールは、最大334席を収容できます。現代音楽の実験的な表現創造活動に対応できるよう設計されており、多焦点で異なる音響体験ができる点が特徴です。残響時間は2.6秒です。全3階の客席のうち、1階は平土間で可動椅子が設置されており、どこでもステージを設けられる構造です。2階と3階には、ステージとして使えるプラットフォームと固定席のバルコニー席が立体的に配置されており、その形状は秋芳洞内の百枚皿を彷彿とさせます。
研修室・野外劇場（アンフィシアター）
大小3つのセミナールームがあり、ダンススタジオとして利用できるクッションフロアの部屋（94平方メートル）と、多目的に使える2つの部屋（162平方メートルと94平方メートル）があります。研修室の北側はガラス張りで、その外側が野外劇場のステージとなっています。観客スペースは、ステージを扇形に囲んだ芝生の斜面で、約600人を収容できます。
スタジオ
アップライトピアノを備えたスタジオが7室あります。面積は20～49平方メートルです。
ギャラリー
各種展示スペースとして利用され、広さは267平方メートルです。
カフェ
ギャラリーの近くに位置していますが、現在は営業しておらず、来館者が自由に利用できるスペースです。
中庭（パフォーマンス・ステージ）
中央ステージでは、アンサンブル公演や野外パフォーマンスなどが行われます。ホールやカフェのサッシを開ければ一体的な利用も可能です。水を張ると中庭が池となり、池の中央にステージが現れます。
宿泊棟
建築面積1,475平方メートル、延床面積2,594平方メートルの宿泊棟は、レストランを含む9棟の独立した建物が連なった構造です。洋室が8室、和室が28室あり、最大で約100人が宿泊できます。長期滞在者向けにはミニキッチン付きの部屋も用意されています。レストランは高さ14メートルの吹き抜け構造で、ミニコンサートや結婚式場としても利用できます。夜間にはレストランから本館棟に向けてレーザー光線が照射されます。
周辺施設
秋芳洞
大正洞
景清洞
秋吉台サファリランド
アクセス
中国自動車道美祢ICから車で約15分
小郡萩道路秋吉台ICから車で約5分、大田ICから車で約10分
防長交通・中国JRバス秋芳洞バス停からタクシーで約5分
関連情報
秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティバル：現代音楽の講習会と音楽祭で、1998年に当芸術村で開催されました。現在は「秋吉台の夏」として継続されています。
シンフォニア岩国、ルネッサながと
外部リンク
秋吉台国際芸術村
* 公益財団法人山口きらめき財団
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