筑後船小屋駅

筑後船小屋駅について

筑後船小屋駅（ちくごふなごやえき）は、福岡県筑後市大字津島に位置する九州旅客鉄道（JR九州）の駅です。九州新幹線と鹿児島本線の2路線が乗り入れており、筑後地域における交通の要衝となっています。駅は筑後広域公園の中に位置し、自然豊かな環境に囲まれています。

駅の概要

新幹線は、新大阪駅を発着する「さくら」の一部と「つばめ」が停車します。かつては当駅始発・終着の「つばめ」も設定されていましたが、2021年3月のダイヤ改正で廃止されました。在来線は、普通列車のほか、快速列車も全て停車します。特急「有明」は、2021年3月のダイヤ改正で廃止されるまで、当駅を通過していました。

当駅は、元々在来線の船小屋駅として開業しましたが、2011年3月の九州新幹線全線開業に合わせて、現在の場所に移設されました。同時に新幹線との併設駅となり、駅名も「筑後船小屋駅」に改称されました。旧船小屋駅は普通列車のみが停車する駅でした。

駅名の由来

駅名の「船小屋」は、江戸時代に矢部川の堤防に土木用の船を格納する小屋が多数設けられていたことに由来します。この「船小屋」は、河川工事用の平田舟を格納する小屋として設置され、住民からは「御船小屋」と呼ばれていました。この地名が駅名に採用されました。

新幹線開業時には、駅の所在する市名である「筑後」を冠し、「筑後船小屋駅」となりました。筑後とは福岡県南部に位置する令制国であり、この地域一帯は筑後地方と呼ばれています。

歴史

- 1928年（昭和3年）7月20日：鹿児島本線の船小屋駅として開業。
- 1961年（昭和36年）10月1日：貨物取扱廃止。
- 1971年（昭和46年）2月20日：荷物扱い廃止。無人駅となる。
- 1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR九州が承継。
- 2009年（平成21年）3月1日：ICカードSUGOCAの利用を開始。
- 2011年（平成23年）3月12日：九州新幹線が開業し、同時に停車駅となる。駅名を筑後船小屋駅に改称。在来線駅は新幹線との接続駅として移転し、有人駅化。
- 2017年（平成29年）3月11日：新幹線ホームの駅員配置を廃止。
- 2023年（令和5年）9月30日：JR九州サービスサポートによる在来線駅業務委託を終了。翌日より直営駅化。

新幹線駅設置までの経緯

九州新幹線は当初、スーパー特急方式で計画されていましたが、後にフル規格で建設されることになりました。この際、当初は船小屋駅の設置は計画されていませんでしたが、2004年6月に国土交通省が駅設置を認可しました。この決定には政治的な背景があったとする指摘もあります。

新幹線駅は当初2面2線構造で計画されましたが、JR九州の要望により、下り線に待避線を追加した2面3線構造に変更されました。また、駅開業に合わせてアクセス道路も整備されました。

駅構造

新幹線駅と在来線駅はそれぞれ駅舎を持ち、約50m離れています。乗り換えの際には一旦改札を出る必要があります。在来線改札口と新幹線改札口は離れており、連絡改札は設けられていません。

新幹線駅は高架駅で、みどりの窓口があります。ホームは2面3線構造で、各ホームには可動式安全柵が設置されています。待避列車や折り返し列車は13番線を使用します。

在来線駅は地上駅で、SUGOCAが利用可能です。ホームは2面2線構造で、跨線橋で結ばれています。改札口にはSUGOCA簡易読取機とチャージ機が設置されています。以前はJR九州サービスサポートによる業務委託駅でしたが、現在はJR九州本体が運営しています。

駅周辺

筑後船小屋駅は、筑後市の南端部に位置しており、みやま市との境界に近いです。駅周辺には以下の施設があります。

- 筑後広域公園
- 九州芸文館
- 船小屋温泉・新船小屋温泉
- 中の島公園
- HAWKSベースボールパーク筑後（福岡ソフトバンクホークス二軍・三軍本拠地）
- 溝口竈門神社

また、駅周辺には国道209号や複数の県道が通っています。

バス路線

西鉄バス久留米が駅前に乗り入れています。

隣の駅

九州新幹線
久留米駅 - 筑後船小屋駅 - 新大牟田駅

鹿児島本線
羽犬塚駅 - 筑後船小屋駅 - 瀬高駅

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