箸別駅

箸別駅（廃駅）について

箸別駅は、北海道増毛郡増毛町に位置していたJR北海道留萌本線の駅でした。1963年に仮乗降場として開設され、地域の足として利用されていましたが、2016年に留萌本線の一部区間廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1963年12月1日：国鉄留萠本線の舎熊駅 - 増毛駅間に箸別仮乗降場として開業
1987年4月1日：国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。同時に駅に昇格し、箸別駅となる
1990年3月10日：営業キロ設定
2016年12月5日：留萌駅 - 増毛駅間の廃止に伴い、廃駅となる

駅名の由来

駅名は所在地名に由来します。地名はアイヌ語の「パシペッ（pas-pet）」(炭の川)、「ハシペッ」(柴木の川)などに由来すると考えられていますが、定説はないようです。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。ホームは線路の北側に位置し、転轍機を持たない棒線駅となっていました。
無人駅で駅舎はありませんでしたが、ホーム東側出入口付近に待合所が設置されていました。待合所の外観は阿分駅や朱文別駅と同型でしたが、内部はコンクリート仕上げという点で異なっていました。トイレはありませんでした。
ホームは木製デッキ式で、深川方面にスロープがあり、駅外に連絡していました。

利用状況

1992年度の1日乗降客数は16人でしたが、2011年から2015年の11月に行われた調査では、1日の平均乗降客数は1名以下という状況でした。

駅周辺

駅周辺には漁港の集落が広がっています。駅へは、国道から分岐した旧国道の狭い道から、さらに民家の間の狭い路地を抜けた先にありました。畑の向こうの築堤上に位置し、枕木を使用した階段を昇った場所にホームがありました。

国道231号（日本海オロロンライン）
箸別簡易郵便局
暑寒別岳登山箸別ルート入口
箸別川
沿岸バス「第一箸別」停留所

廃駅後の状況

駅の待合所とホームは既に解体され、跡地は藪となっています。道路と駅の間にあった広場は、ホタテガイ養殖業者の資材置き場に転用され、立ち入り禁止となっています。

2017年11月時点で、ホームと広場を結んでいた階段が残っていましたが、駅跡に隣接する旧箸別川橋梁は、両端に立ち入り禁止の柵が設置された状態で残されていました。2019年9月時点では、橋桁は解体され橋台のみが残っています。

また、旧駅舎と思われる建物が朽ちながらも現存しているようです。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）
留萌本線
朱文別駅
箸別駅
増毛駅

箸別駅は、かつては地域の交通を支える駅でしたが、時代の流れとともに廃止されました。駅の跡地は、ひっそりと静まり返っています。

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