米沢市上杉博物館

米沢市上杉博物館と置賜文化ホール

米沢市上杉博物館は、山形県米沢市にある市立博物館です。上杉神社の境内に、1967年に開館しました。その後、米沢工業高校の移転に伴い、2001年に現在の場所に移転し、置賜文化ホールと合築され、複合施設「伝国の杜」として生まれ変わりました。

伝国の杜

「伝国の杜」は、博物館とホールが一体となった文化施設で、その設計は関・空間設計と山形県土木部建築住宅課営繕室が担当し、施工は戸田建設・黒金建設工事共同企業体が手掛けました。2階建ての建物で、総工費は約75億円です。施設の前には広い広場があり、上杉神社などの景観を楽しみながら、様々なイベントに利用されています。内部は、広場と平行にモールがあり、博物館やホールなど、様々な施設が有機的に繋がるように設計されています。

愛称の「伝国の杜」は、全国公募により決定しました。上杉鷹山が家督を譲る際に著した藩主の心得書「伝国の辞」にちなんで名付けられました。

2014年には、キャロライン・ケネディ駐日米大使が米沢市を訪れ、伝国の杜のギャラリーから、広場に集まった聴衆を前にスピーチを行いました。彼女は、父親の言葉を引用し、「為せば成る」という鷹山の精神を称賛しました。

米沢市上杉博物館

博物館では、上杉鷹山をはじめとする上杉氏関連の資料を中心に、伊達氏や市内の古墳に関する資料など、江戸時代以前の歴史に関する展示を行っています。

主な展示品

国宝
紙本金地著色洛中洛外図（上杉本洛中洛外図） 狩野永徳筆 六曲屏風一双
上杉家文書 2,018通、4帖、26冊
附:歴代年譜（14部）325冊
附:両掛入文書箱等並赤箪笥 3合2棹
重要文化財（国指定）
越後国頸城郡絵図・越後国瀬波郡絵図 2鋪（附:越後国絵図 1鋪）
長尾上杉氏印章（晴景、謙信、景勝所用）27顆（寄託品）
太刀 銘一（号姫鶴一文字）

置賜文化ホール

置賜文化ホールは、500席の客席を備えたホールです。音楽や演劇などの公演に利用されるほか、能舞台も併設されています。能舞台は、通常エントランスホールに展示されており、空気浮上方式で移動する仕組みとなっています。これにより、施設のイメージ向上と有効活用が図られています。

その他

上杉謙信や景勝の武具甲冑、遺品、重臣直江兼続の甲冑などは、上杉神社に所蔵・展示されています。上杉神社には宝物殿である稽照殿があり、これらの貴重な品々を見ることができます。

2009年には、NHK大河ドラマ『天地人』の放映に合わせて、「天地人博2009」が開催されました。

近隣施設

松岬公園（米沢城趾）
上杉神社
松岬神社
上杉城史苑
上杉伯爵邸

外部リンク

米沢市上杉博物館
置賜文化ホール

もう一度検索