義肢装具士

義肢装具士とは

義肢装具士（Prosthetist and Orthotist, PO）は、義肢装具士法に基づく国家資格であり、リハビリテーションチームを構成する医療従事者です。主な業務は、医師の指示の下、義肢や装具の採型、製作、身体への適合を行い、患者の機能回復や日常生活の自立を支援することです。

業務内容

義肢装具士の業務は、大きく分けて「採型」「製作」「適合」の3つに分類できます。

1. 採寸・採型：患者の身体状況を正確に把握し、義肢や装具の型を取ります。
2. 組立（製作）：採型に基づき、素材を選定し、義肢や装具を製作します。
3. 仮合わせ（中間適合）：必要に応じて、製作途中の義肢や装具を患者に装着し、適合具合を確認します。
4. 仕上げ（完成）：仮合わせの結果を踏まえ、最終的な調整を行い、義肢や装具を完成させます。
5. 最終適合（納品）：完成した義肢や装具を患者に装着し、最終的な適合確認と使用方法の指導を行います。

義肢装具士は、義肢や装具だけでなく、車椅子、杖、座位保持装置、自助具などの福祉用具も扱うことがあります。

資格取得

義肢装具士の資格を取得するには、厚生労働大臣が指定する養成校（大学・専門学校）で専門知識と技術を習得し、国家試験に合格する必要があります。

大学（4校）

北海道科学[[大学]] 保健医療学部 義肢装具学科：日本で最初に義肢装具士を養成する大学として設置されました。医療系と工学系の教育プログラムがあり、福祉用具の研究開発にも力を入れています。
新潟医療福祉大学 リハビリテーション学部 義肢装具自立支援学科：医療・福祉分野と連携し、「人を観る」ことを重視した教育を行っています。義肢装具だけでなく、電動車椅子や福祉ロボットなど、幅広い福祉用具を学ぶことができます。
人間総合科学[[大学]] 保健医療学部 リハビリテーション学科 義肢装具学専攻：関東エリアで初めて設置された義肢装具士養成課程です。実践的な教養教育と臨床経験を重視したカリキュラムが特徴です。
広島国際大学 総合リハビリテーション学部 リハビリテーション支援学科 義肢装具学専攻：西日本初の4年制大学養成校です。医療知識とものづくりの技術を融合し、自立支援をサポートする人材育成を目指しています。

専門学校（6校）

国立障害者リハビリテーションセンター学院 義肢装具学科：国内で最初に開設された養成校であり、授業料が安く、長年の実績があります。
西武学園医学技術専門学校 東京新宿校 義肢装具学科：東京都内で唯一の養成校です。福祉機器、障害者スポーツ、エピテーゼなど、幅広い分野を学ぶことができます。
神戸医療福祉専門学校 三田校 義肢装具士科：近畿圏で唯一の養成校です。臨床的なプログラムが特徴で、他職種との連携教育も行っています。
日本聴能言語福祉学院：名古屋にある老舗の養成校で、私学第一号として誕生しました。
熊本総合医療リハビリテーション学院：熊本にある老舗の養成校です。
北海道ハイテクノロジー[[専門学校]]：北海道で最も新しい義肢装具養成校です。

その他の情報

義肢装具士は、医療機関だけでなく、製作会社や福祉施設など、様々な場所で活躍しています。また、スポーツ義肢の開発や、障害者スポーツの支援など、活躍の場は広がっています。

関連団体

テクノエイド協会
日本義肢装具士協会
日本義肢協会
国際義肢装具協会

関連資格

義肢・装具製作技能士
職業訓練指導員 (義肢装具科)

著名な義肢装具士

臼井二美男
山本篤
* 月城慶一


義肢装具士は、患者の生活の質を高めるために不可欠な専門職です。彼らの専門知識と技術によって、多くの人々がより快適な生活を送ることができています。

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