蕨岱駅

蕨岱駅（わらびたいえき）

蕨岱駅は、かつて北海道山越郡長万部町に位置し、JR北海道函館本線に属していた廃止された駅です。駅番号はS31、電報略号はタイでした。事務管理コードは▲140131。

特筆すべき点として、蕨岱駅はJRの駅を五十音順に並べた際に、最も末尾に位置する駅でした。

歴史

1904年（明治37年）10月15日：北海道鉄道の駅として、二股駅 - 黒松内駅間に新設開業。一般駅として営業を開始しました。
1907年（明治40年）7月1日：北海道鉄道の国有化に伴い、国有鉄道に移管されました。
1909年（明治42年）10月12日：国有鉄道線路名称制定に伴い、函館本線の駅となりました。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道（国鉄）に継承されました。
1975年（昭和50年）2月7日：貨物取扱いが廃止されました。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物取扱いが廃止されました。
1986年（昭和61年）11月1日：交換設備が廃止され、同時に無人化されました。
1987年（昭和62年）1月：旧駅舎が撤去され、貨車駅舎に改築されました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道（JR北海道）に継承されました。
2007年（平成19年）10月1日：駅ナンバリングが実施されました。
2016年（平成28年）6月2日：JR北海道から長万部町の北豊津駅、森町の東山駅、姫川駅、桂川駅と共に、2017年3月のダイヤ改正に合わせた廃止の意向が各自治体へ伝えられました。その後、長万部町は当駅の廃止を容認しました。
2017年（平成29年）3月4日：利用者減少とダイヤ改正に伴い、廃止されました。

駅名の由来

駅名は所在地名に由来します。地名はアイヌ語の「ワルンペフㇽ（warunpe-hur）」（ワラビ・坂）に由来するとされていますが、確証はありません。一説には、かつてこの地域にワラビが繁茂していたことが由来とされています。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。ホームは線路の東側に位置していました。転轍機を持たない棒線駅であり、かつては相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換が可能な交換駅でした。当時は互いのホームは駅舎側ホーム南側と対向側ホーム北側部分を結んだ構内踏切で連絡していました。千鳥式に近い配置で、駅舎側（東側）ホームが上りの1番線、対向側ホームが下りの2番線となっていました。上下線共に安全側線を有していました。そのほか1番線函館方からホーム南側まで戻る形の行き止りの側線（貨物側線）を1線有していました。使われなくなった2番線及び側線は、交換設備運用廃止後の1993年3月までに撤去されました。

長万部駅が管理する無人駅でした。駅舎は構内の西側に位置しホーム中央部分に接していました。有人駅時代の駅舎は撤去され、ヨ3500形車掌車改造の貨車駅舎が設置されていました。

利用状況

乗車人員の推移は以下の通りです。

（データは省略）

駅周辺

長万部方から15.2‰の勾配を上り詰めた頂上付近に位置していました。駅周辺は山の中で、白樺の疎林の中に熊笹が繁茂し、5月にはミズバショウが咲く自然豊かな場所でした。

蕨岱集落
国道5号
北海道道9号寿都黒松内線
旧長万部町立蕨岱小学校
黒松内岳 - 駅の西に位置する標高740mの山。
ニセコバス「ワラビタイ」停留所
蕨岱稲荷神社

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

■函館本線

二股駅 (S32) - 蕨岱駅 (S31) - 黒松内駅 (S30)

脚注

(注釈、出典、参考文献は省略)

関連項目

日本の鉄道駅一覧
割出駅 - 日本の鉄道駅を五十音順に並べたとき最後に来る駅。
蕨駅 - 現存するJR駅を五十音順に並べたとき最後に来る駅。
相生駅 (兵庫県)・相生駅 (岐阜県)・相老駅 - 日本の鉄道駅を五十音順に並べたとき最初に来る駅。

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