西脇市駅

西脇市駅：歴史と現状

西脇市駅は、兵庫県西脇市野村町に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）加古川線の駅です。かつては鍛冶屋線の起点駅でもあり、野村駅という駅名で親しまれていました。西脇市街へのアクセスは、かつては鍛冶屋線で一駅隣接する西脇駅の方が便利でしたが、鍛冶屋線の廃止に伴い、西脇市駅が西脇市を代表する駅となりました。そのため、駅名も現在の「西脇市駅」へと変更されました。

歴史を紐解く

西脇市駅の歴史は古く、1913年（大正2年）10月22日に播州鉄道の駅として開業しました。当初は「野村駅」として、滝駅と西脇駅を結ぶ路線上に誕生しました。その後、1923年（大正12年）には播丹鉄道へと移管され、1924年（大正13年）には谷川駅まで路線が延伸されました。1943年（昭和18年）に国有化されると、鉄道省加古川線・鍛冶屋線の駅となりました。

1962年（昭和37年）に貨物輸送は廃止され、旅客駅へと転換。その後も歴史を重ね、1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となりました。そして1990年（平成2年）4月1日、鍛冶屋線の廃止に伴い、加古川線単独駅となり、現在の「西脇市駅」に改称されました。


この年、加古川鉄道部の管轄となり、2009年（平成21年）にはジェイアール西日本交通サービスによる業務委託駅となりました。その後、2013年（平成25年）には台風18号の影響による強風で、夜間停泊中の車両が逸走する事故が発生しています。2016年（平成28年）3月にはICOCAが導入され、利便性が向上しました。近年では2022年（令和4年）にみどりの窓口が営業を終了し、みどりの券売機が設置されるなど、駅業務にも変化が見られます。

駅構造と利用状況

西脇市駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の地上駅です。加古川駅が管理する直営駅であり、みどりの券売機が設置されています。多くの駅とは異なり、駅舎とは反対側からホームの番号が振られています。日中は加古川方面の列車が3番のりば、谷川方面の列車が1番のりばを使用しています。そのため、同一平面上での乗り換えは基本的に行われません。厄神駅と同様に、夜間の列車滞泊も行われています。


2021年3月現在、ICOCAを含む交通系ICカードは西脇市駅までしか利用できません。谷川方面への利用はできない点に注意が必要です。2021年度の1日平均乗車人員は696人です。

駅周辺とアクセス

駅周辺には小さな駅前広場があり、タクシー乗り場が設けられています。市街地からはやや離れた南外れに位置しています。バス路線としては、ウイング神姫（旧神姫グリーンバス）、西脇市コミュニティバス（しばざくら号、おりひめバス）、多可町コミュニティバス（のぎくバス）などが利用できます。神姫バスやウイング神姫の一部路線、中国ハイウェイバスは駅には乗り入れず、駅近くの「野村（西脇市駅前）」停留所に停車します。

その他

1980年代初頭、たのきんトリオがブームになった際、野村駅（当時）と北条鉄道田原駅との名前の類似が話題になったという逸話も残っています。西脇市駅では、当駅を含む周辺駅の駅スタンプも管理されていますが、一部の駅スタンプ集には収録されていない場合があります。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）加古川線

滝駅 - 西脇市駅 - 新西脇駅


かつて存在した路線

西日本旅客鉄道（JR西日本）鍛冶屋線

野村駅 - 西脇駅

西脇市駅は、歴史と変化に富む駅です。利用者の利便性向上に向けた取り組みが続けられており、地域にとって重要な交通拠点として今後もその役割を果たしていくことでしょう。

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