軽井沢高原文庫

軽井沢高原文庫

軽井沢高原文庫は、長野県軽井沢町の軽井沢タリアセン内に位置する文学館です。1985年8月に開館以来、堀辰雄や室生犀星をはじめとする、軽井沢に関わりのある近代文学者たちの資料を展示し、訪れる人々にその文学の魅力を伝えています。

施設について

軽井沢高原文庫は、多くの文学にまつわる歴史的な施設や記念碑が整備されており、文学ファンにとって魅力的なスポットです。

堀辰雄山荘「1412番山荘」

旧軽井沢釜の沢から移築されたこの山荘は、堀辰雄が1941年に購入し、1944年まで夏の別荘として利用していました。彼の小説「美しい村」にも登場するこの場所は、文学の中だけでなく、実際にその足跡を訪ねる場でもあります。

野上弥生子書斎兼茶室

この施設は北軽井沢の法政大学村から移築され、1933年に建設されました。四季折々の自然に囲まれたこの空間は、文人たちが創作活動を行っていた歴史を感じさせます。

浄月庵

有島武郎の旧別荘であった浄月庵は、木造二階建ての建物で、彼が1916年から毎夏過ごした場所です。ここで執筆した作品『生まれ出ずる悩み』や、悲しい歴史（1918年に彼がこの場所で亡くなる）とともに、文学の息吹が感じられます。現在では1階部分がカフェ、2階部分は有島武郎記念館として利用されています。

詩碑と文学碑

文庫内には立原道造の詩碑や中村真一郎の文学碑も設置されており、訪れる人々が文学の偉大さを感じることができる場所でもあります。

近年の寄贈

2013年には、辻邦生の山荘が遺族より当文庫に寄贈され、建設当初の場所にはそのまま残されています。補充としての文化財としても重要な役割を果たしています。

歴代館長

歴代の館長には池内輝雄、中村真一郎、加賀乙彦といった著名な文学者が就任し、それぞれの視点から文学館を発展させてきました。

利用情報

軽井沢高原文庫の開館時間は午前9時から午後5時までで、訪れる人々に穏やかな時間を提供しています。所在地は長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉字塩沢にあり、アクセスはしなの鉄道の中軽井沢駅からバスを利用し、「風越公園」で下車後、徒歩での移動となります。

周辺情報

軽井沢高原文庫周辺には、軽井沢タリアセンやペイネ美術館、さらには風越公園など、文化と自然を楽しめるスポットが豊富にあります。ムーゼの森には軽井沢絵本の森美術館やエルツおもちゃ博物館も点在しています。

軽井沢高原文庫は、文学や歴史に興味を持つ方々にとって、非常に興味深い場所であり、訪問する価値のある施設です。

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