逗子海岸

逗子海岸

逗子海岸は、神奈川県逗子市新宿に位置する、相模湾に面した海岸です。その美しい景観と、穏やかな波、遠浅の地形から、古くから海水浴場として親しまれてきました。以前は、新宿海岸、新宿浜、東郷浜とも呼ばれていました。

特徴

逗子海岸の大きな特徴は、遠浅で波が穏やかなことです。また、砂浜は小細砂で形成されており、貝殻や砂利、泥が少ないため、海水浴に適しています。そのため、小さなお子様連れのご家族でも安心して楽しめます。ウィンドサーフィンなどのマリンスポーツも盛んで、年間を通して多くの人が訪れます。関東でもっとも早く海開きをする海水浴場の一つとしても知られています。

歴史

逗子海岸は、かつてはマツが茂る静かな海岸でした。江戸時代には、小坪村の漁師たちが利用する場所でした。しかし、明治時代に入ると、その景観の美しさが注目されるようになります。1892年頃には、陸軍軍医の石黒忠悳らによって海水浴場として宣伝され、徳冨蘆花の小説「不如帰」の舞台となったこともあり、大正時代には逗子海水浴場として広く知られるようになりました。

1888年には、田越川河口に旅館「養神亭」が開業し、1889年には横須賀線逗子駅が開業したことで、海岸周辺には別荘が建ち始めました。1906年には、日露戦争で活躍した東郷平八郎が別荘を所有していたことから、祝勝会を機に新宿浜が東郷浜と改名されました。大正時代になると、海水浴客で賑わうようになり、1926年には逗子なぎさホテルが創業しました。大正天皇が葉山御用邸で療養していた時期には、養神亭や逗子なぎさホテルで閣僚や皇族が執務を行うこともありました。

1929年には、国鉄によって「国鉄海の家」が設置されました。1950年には、日米対抗の「逗子モーターボートレース」が開催され、これは現在の競艇のルーツと言われています。しかし、2014年3月には、海水浴客の安全を守るため、規制条例が制定され、刺青やタトゥー、音楽鑑賞、飲酒、バーベキューが禁止となりました。

イベント

逗子海岸では、年間を通して様々なイベントが開催されます。特に有名なのは、夏に開催される逗子海岸花火大会です。また、近年では、メッセージ花火や流鏑馬、スプラッシュウォーターパークなどのイベントも開催されています。過去には、キマグレンのミュージックビデオ「あえないウタ」の撮影も行われました。

近年の状況

近年、海岸侵食によって砂浜が狭くなっているため、警備体制や安全面に配慮した運営が行われています。

アクセス

逗子海岸へは、JR横須賀線「逗子駅」から徒歩約15分でアクセスできます。京急逗子線「逗子・葉山駅」からも徒歩圏内です。

まとめ

逗子海岸は、美しい景観と穏やかな波が魅力の、歴史ある海水浴場です。海水浴だけでなく、マリンスポーツやイベントも楽しむことができ、多くの人々にとって、思い出の場所となっています。

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