阿南安芸自動車道

阿南安芸自動車道

阿南安芸自動車道（あなんあきじどうしゃどう）は、徳島県阿南市を起点とし、高知県安芸市を終点とする地域高規格道路です。1994年12月16日に計画路線に指定され、徳島南部自動車道と高知東部自動車道（南国安芸道路）を繋ぎ、高速道路計画の空白地域を補完し、「四国8の字ネットワーク」を形成する役割を担っています。略称は阿南安芸道（あなんあきどう）です。

高速道路ナンバリングでは、徳島南部自動車道・高知東部自動車道とともに「E55」が割り振られています。

路線状況

現在、一部区間が開通していますが、未開通区間も多く存在します。開通区間については、インターチェンジなどが供用されていますが、未供用区間については仮称となっています。詳細な路線状況については、今後の情報公開が待たれます。

歴史

阿南安芸自動車道は、段階的に開通が進められています。

2003年（平成15年）3月1日：北川奈半利道路 柏木IC - 野友IC間 開通
2007年（平成19年）5月12日：日和佐道路 由岐IC - 日和佐出入口間 開通
2010年（平成22年）8月20日：北川奈半利道路 野友IC - 芝崎IC間 開通に伴い全線開通
2011年（平成23年）7月16日：日和佐道路 小野IC - 由岐IC間 開通に伴い全線開通
2015年（平成27年）2月28日：大山道路 高知県安芸市下山 - 同市河野間 (2.0 km) 開通
2020年（令和2年）12月5日：小島トンネル（913 m）開通
2025年（令和7年）2月8日：北川道路（2-2工区）の一部区間が開通



今後も、以下の区間の開通が予定されていますが、具体的な時期は未定です。

阿南IC - 桑野IC
桑野IC - 小野IC
海部IC - 野根IC
野根IC -
奈半利IC - 安芸東IC
* 安芸東IC - 安芸西IC

「命の道」としての期待

阿南安芸自動車道は、防災面での効果が期待されており、特に南海地震対策における避難路や物資輸送路としての役割が重視されています。沿線地域では、早期の全線開通を求める声が強く、「四国の道を考える会」や「未知フォーラム」などの集会が開催されています。

徳島県が考案した「命の道」という表現は、南海地震対策を共通課題とする三重県、和歌山県、徳島県、高知県の4県が協調し、近畿自動車道紀勢線、四国横断自動車道、阿南安芸自動車道、高知東部自動車道を指す言葉として用いられています。

また、救命救急においても、阿南安芸自動車道の効果が期待されています。徳島県南部では医師不足が問題となっていますが、日和佐道路の開通により、救急搬送時間が短縮され、患者の負担軽減に繋がっています。そのため、さらなる広域的な利便性向上のため、全線開通が望まれています。

地域格差の是正

徳島県西部には徳島自動車道が整備されていますが、県南部では主要幹線道路が国道55号のみであるため、地域格差が懸念されています。阿南安芸自動車道の整備は、この地域格差を是正する上で重要な役割を果たすと期待されています。

室戸市ルートについて

当初、阿南安芸自動車道は室戸市を経由するルートで計画されていました。しかし、室戸経由では距離が長くなることや、並行する国道55号が整備されていることから、費用対効果が得られないとして、計画が変更されました。その後、奈半利町から室戸市中心部を結ぶ「奈半利室戸道路」が高規格道路の構想路線として新たに位置づけられました。

阿南安芸自動車道は、四国地域の発展に貢献する重要なインフラとして、今後の整備が期待されています。

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