高翔

高 翔（こう しょう）について

高翔は中国の三国時代に活躍した蜀漢の武将で、彼の生没年ははっきりとわかっていません。また、出身地は荊州南郡であるとされていますが、彼に関する記録は『三国志』の「蜀書」や『季漢輔臣賛』には見当たりません。ただし、他の文献には名前が見られ、特に『魏書』では「高詳」と表記され、『魏略』では「高祥」とされています。

生涯

高翔の活動は主に建安から建興の時代にかけて確認されており、多くの戦闘に参加しました。

初期の活動

建安24年（219年）、彼は劉備に従軍し、漢中地域に進出しました。この際、陽安関を守る役割を担い、その防衛にあたりました。しかし、その後曹真や徐晃の軍の攻撃を受け、陽安関は破られてしまいます（『魏書』曹真伝）。

第一次北伐

次に重要な出来事としては、建興5年（227年）の第一次北伐があります。この時、高翔は馬謖とは別行動で列柳城を守っていました。列柳城は天水郡と雍州の境にある要衝で、彼はこの地で王平と共に撤退する軍を支援しました。ところが、雍州刺史である郭淮に攻撃を受け、再び撃退される運命になっています（郭淮伝、明帝紀が引く『魏略』）。

祁山の戦い

その後、建興9年（231年）には重要な軍事行動、諸葛亮の北伐に加わります。この時、高翔は魏延や呉班と協力し、司馬懿が率いる魏軍に対して decisive な勝利を収めました。この戦闘で蜀漢軍は敵の首級を三千、鎧を五千、さらに三千百の弩を獲得しました（祁山の戦い）（『蜀書』諸葛亮伝の注に引く『漢晋春秋』）。

この勝利を受けて、彼は上奏文に「督前部・右将軍・玄郷侯」として名前が記され、優れた武将としての地位が確認されます。上奏文では、彼は次に名が刻まれた将軍たちと同様に高い評価を受け、最終的には蜀漢の大将軍にまで昇進したと伝えられています（『華陽国志』劉後主志）。

結論

高翔の生涯は現存する文献によって部分的に記録されていますが、彼の名は蜀漢の歴史の中で重要な地位を占めています。彼の戦闘への貢献や指導力は、蜀漢の歴史において欠かせないものであり、その果たした役割は後世に語り継がれるべきものと言えるでしょう。

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