魚住駅

魚住駅：明石の地に根付く、地域の要衝

はじめに

兵庫県明石市魚住町中尾に位置する魚住駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）山陽本線、通称JR神戸線沿線にある駅です。駅番号はJR-A76。地元住民の強い要望により建設された請願駅であり、その歴史は1961年10月1日に遡ります。以来、地域社会を支える重要な交通拠点として、人々の暮らしに深く関わってきました。

歴史を刻む、魚住駅の軌跡

1961年、国鉄山陽本線の大久保駅と土山駅間に開業。開業当初から旅客駅として運行を開始しました。建設費用は地元の全額負担によるものであり、地域住民の鉄道への期待の高さが伺えます。1987年の国鉄分割民営化によりJR西日本に移管。1988年にはJR神戸線の愛称を使用開始。その後、1995年の阪神・淡路大震災による営業休止を経て、翌年には営業を再開しました。

その後も、自動改札機の導入（1998年）、ICOCA利用開始（2003年）、駅自動放送更新（2007年）、橋上駅舎供用開始（2009年）、神姫バス乗り入れ開始（2010年）など、利用者の利便性向上に向けた様々な改良が重ねられてきました。近年では、みどりの券売機プラスの導入（2023年）やみどりの窓口の営業終了（2023年）など、時代の変化に対応した設備改修も実施されています。また、接近メロディーの導入や変更も実施されています。

駅構造と設備

魚住駅は、相対式ホーム2面2線の地上駅です。特徴的な橋上駅舎を有しており、改札口や待合室はホームと駅舎を結ぶ橋上部分に設置されています。橋上駅舎化と同時に、自動改札機と精算機も更新されました。停留所に分類され、JR西日本交通サービスによる業務委託駅として運営されています。管理駅は西明石駅です。ICOCAなどのICカードが利用可能です。

利用状況と周辺環境

2021年度の1日平均乗車人員は約9685人です。近年、利用者数は比較的安定しています。駅周辺は、明石工業高等専門学校、兵庫県立明石清水高等学校、明石市立明石商業高等学校などの教育機関に加え、企業の工場や商業施設なども立地しています。

また、山陽電気鉄道本線山陽魚住駅も比較的近くにあります。この山陽魚住駅は、JR魚住駅の開業以前は「魚住駅」と呼ばれていました。国道2号、国道250号（明姫幹線）などの主要道路もアクセスしやすい位置にあり、車でのアクセスも良好です。その他、明石西郵便局、商業施設、飲食店などが駅周辺に集積し、生活利便性も高いエリアとなっています。

アクセスと乗り換え

JR神戸線を利用して三ノ宮駅や大阪駅方面へのアクセスが容易です。日中は1時間に4本が停車し、朝は本数が増加します。西明石駅からは多くの列車が快速となりますが、平日の朝には、終点まで各駅停車の普通電車も運行されています。バス路線も充実しており、神姫バスやTacoバスが運行しています。

まとめ

魚住駅は、歴史と地域住民の思いが凝縮された駅です。利便性の高い駅舎、周辺環境、そして安定した運行体制は、地域社会の活性化に大きく貢献しています。これからも、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として発展していくことでしょう。

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