黒部市美術館

黒部市美術館：立山連峰を望む、親しみやすい芸術の殿堂

富山県黒部市堀切にある黒部市美術館は、1994年4月9日に開館した公立美術館です。黒部市制施行35周年を記念し、市民の篤志家からの寄付によって建設され、地域文化の活性化に貢献しています。鉄筋コンクリート平屋建ての建物は、黒部市総合公園内に位置し、周辺には体育センターや浄化センターなどの公共施設も集まっています。

美術館の建物内には、天井高7mの広々としたメイン展示室（230㎡）をはじめ、展示コーナー（37㎡）、収蔵庫（112㎡）などが備えられています。開館以来、地域にゆかりのある作家の作品を中心に、郷土の文化を紹介する役割を担ってきました。

特に力を入れているのが、現代版画のコレクションです。池田満寿夫、草間彌生、長谷川潔といった日本を代表する版画家たちの作品に加え、多くの現代作家の作品も収蔵・展示しています。これらの作品を通じて、来館者は日本の現代版画の歴史と多様性を深く知ることができます。

黒部市美術館の大きな特徴の一つは、そのアクセシビリティです。初心者から熱心な美術愛好家まで、幅広い層が親しみやすい空間づくりを心がけています。館内は明るく開放的で、作品をじっくり鑑賞できる環境が整えられています。また、美術館からは雄大な立山連峰を望むことができ、自然と芸術が調和した素晴らしい景色を楽しむことができます。

開館最初の企画展は『国立公園協会所蔵 昭和の風景画名作展』で、黒部市制40周年記念事業として開催されました。以来、様々な企画展を開催し、地域社会との連携を深めながら、美術を通じた文化交流を推進しています。

アクセスは、富山地方鉄道電鉄[[黒部駅]]からバス、あいの風とやま鉄道黒部駅や北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅からタクシー、北陸自動車道黒部ICからも車でアクセス可能です。周辺には、黒部市総合公園、道の駅KOKOくろべ、PLANT黒部店などがあり、美術館を訪れた際には、これらの施設も合わせて観光するのも良いでしょう。

主な収蔵作家

黒部市美術館では、多くの著名な作家の作品を所蔵しています。代表的な作家として、以下のような方々が挙げられます。

池田満寿夫
草間彌生
長谷川潔
畦地梅太郎
小林敬生
吹田文明
織田一磨
深沢幸雄
斎藤清
南桂子
小野忠重
駒井哲郎
浜口陽三
菅井汲
浜田知明
加納光於
萩原英雄

…そしてその他多くの作家。

開館時間・休館日・観覧料

開館時間：午前9時30分～午後4時30分（入館は午後4時まで）
休館日：月曜日（祝日・振替休日の場合翌日）、祝日の翌日（祝日・休日を除く）、年末年始
観覧料：企画展により変動。中学生以下無料

黒部市美術館は、地域に根ざした活動を行いながら、現代美術の普及にも貢献する、魅力的な美術館です。立山連峰の雄大な自然を背景に、心に残る芸術体験をしてみてはいかがでしょうか。

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