R

R：ラテンアルファベットの18番目の文字

この文章では、ラテンアルファベットの18番目の文字であるRについて、その字形、呼称、音価、歴史、そして様々な分野における記号としての意味を詳細に解説します。

字形

大文字のRは、縦棒の上部右に右半円を付け加え、中央から右下へ斜線を引いた形をしています。小文字のrは、縦棒と上部右に接する左上四半円または上半円からなり、ギリシャ文字のρ（ロー）の下半分を簡略化した形と解釈することもできます。手書き体や筆記体では、縦棒を先に書き、その後半円を描くのが一般的です。筆記体では、前後の文字への接続線が加わり、半円が鋭角に変化することもあります。

呼称

Rの呼称は言語によって異なります。例えば、英語では「アー」/ɑː/、フランス語では「エル」、スペイン語では「エレ」と呼ばれます。日本語では「アール」と呼ぶのが一般的です。

音価

Rの音価は、歯茎ふるえ音/r/または類似の音です。言語によって発音方法が異なり、巻き舌となる場合もあります。例えば、英語では舌を硬口蓋に近づけるだけで発音しますが、フランス語のパリ方言では、舌先を下げ、奥で摩擦しながら発音します。また、アメリカ[[英語]]では母音の後のrを発音しますが、イギリス[[英語]]では発音しない、もしくは黙字となる場合があります。

歴史

Rは、ギリシャ文字のΡ（ロー）に由来します。ギリシャ文字のΠ（ピー）が変化し、Ρに似た形になったため、区別するために線が追加されたという説があります。

Rの意味

Rは大文字、小文字ともに、様々な分野で記号として用いられています。以下に、代表的な例を挙げます。

主に大文字

右 (Right): 方向を示す場合
直角 (Right angle): 数学分野
実数 (real number): 数学分野で実数全体の集合を表す
実部 (real part): 複素数の
アルキル基の略号: 化学分野
気体定数の略号: 物理分野
レントゲン: 放射線量の単位
リュードベリ定数: 物理定数
電気抵抗: 電気回路
赤 (Red): 光の三原色、色彩学
ランキン度: 温度表示方式
令和: 元号の略記
リヤル、レアル、ルピー: 複数の国の通貨単位
路線記号: 鉄道
後退 (Reverse): 自動車
レーシング (Racing): 自動車グレード名
国道 (Route): 道路
レギュラー (Regular): サイズ
R指定 (Restricted): 映画のレイティング
屋上 (Roof): 建物の階数表示
岩: 海図の記号
Recordable: 電子媒体
ラウンド (Round): スノーボード、ボクシングなど
得点 (Run): 野球
リレー (Relay): スポーツ
ルーク (Rook): チェス
メルセデス・ベンツ・Rクラス: 車両名
登録商標マーク (Registered trademark): ®
レシピ (recipe): ℞

主に小文字

半径 (radius): 数学、図面
* 回転数 (revolution): 物理

その他

大文字Rは、線対称でも点対称でもなく、四隅が空白ではない、かつすべて形が異なるという特徴があります。このため、上下左右逆さま、反転させた場合でも容易に識別できます。

関連する文字

Ř ř、Ŕ ŕ、Ṙ、Ŗ、Ȑ、Ɍ、Ȓ、Ṛ、Ṝ、Ṟなど、様々なアクセント記号が付いたRが存在します。

脚注

(脚注は必要に応じて追加)

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