あすなろ賞

AAB秋田朝日放送杯 あすなろ賞：岩手競馬を彩る伝統の重賞競走

岩手県競馬組合が主催する地方競馬の重賞競走、「AAB秋田朝日放送杯 あすなろ賞」は、その歴史と格式から、岩手競馬ファンにとって欠かせないレースの一つとなっています。本記事では、あすなろ賞の概要、歴史、そして競走条件など、詳細な情報を分かりやすく解説します。

みちのく大賞典への登竜門

2004年より、東北地方競馬の最高峰競走である「みちのく大賞典」の前哨戦としての役割を担っており、上位3着入線馬にはみちのく大賞典への優先出走権が与えられます。このため、あすなろ賞は、実力伯仲のサラブレッドたちが、みちのく大賞典出場を目指してしのぎを削る重要なレースとなっています。

重賞競走としての地位確立

2000年にオープン特別競走として盛岡競馬場でスタートしたあすなろ賞は、2013年に重賞競走に格上げ。2016年には岩手競馬の重賞格付け制度においてM3に格付けされ、その高い競走レベルが認められました。その後、2018年から2020年にかけて準重賞に降格したものの、2021年にはM3に再昇格を果たし、現在もその地位を維持しています。

競走条件と賞金

あすなろ賞は、岩手所属のサラブレッド系3歳以上の競走馬が出走資格を持ちます。負担重量は、3歳が55kg、4歳以上が57kgを基本とし、牝馬は2kg減となります。さらに、前年度のシアンモア記念優勝馬は1kgの負担増となります。

賞金は、1着が300万円、2着が105万円、3着が60万円と、上位入着馬には高額賞金が用意されています。4着、5着にもそれぞれ賞金が用意され、着外馬にも手当が支払われるなど、多くの関係者に還元される仕組みとなっています。

副賞として、AAB秋田朝日放送社賞と開催執務委員長賞が贈られます。

歴史と変遷

あすなろ賞の歴史を振り返ると、その名称や施行場、出走条件、そして格付けが変化してきたことが分かります。

2000年：盛岡競馬場ダート1800mで、「ATV青森テレビ杯 あすなろ賞」として創設。
2001年：水沢競馬場ダート1900mに変更、出走条件を4歳以上から3歳以上に変更。
2004年：みちのく大賞典への優先出走権を上位2着までとする。
2006年：青森テレビが優勝杯提供を撤退し、名称を「あすなろ賞」に変更。
2007年：水沢商工会議所青年部が優勝杯を提供（当年のみ）。
2008年：ヤマニンエグザルトがコースレコードで優勝。
2012年：秋田朝日放送が優勝杯提供を開始、名称を「AAB秋田朝日放送杯 あすなろ賞」に変更。
2013年：重賞競走に格上げ。
2016年：M3に格付け。
2018年：準重賞に降格。
2021年：M3に再昇格、施行場を水沢競馬場ダート1900mに変更。
2023年：施行場を盛岡競馬場ダート1800mに変更。

歴代優勝馬

長年に渡り、数々の名馬が競走を制覇してきました。歴代の優勝馬とその記録は、地方競馬の輝かしい歴史を物語っています。詳細な歴代優勝馬のリストは、地方競馬全国協会やJBISサーチなどのウェブサイトで確認できます。

まとめ

「AAB秋田朝日放送杯 あすなろ賞」は、みちのく大賞典への重要なステップとして、そして岩手競馬を代表する重賞競走として、今後も多くの競走馬とファンを魅了し続けることでしょう。その歴史と伝統、そして競走馬たちの熱い戦いを、これからも見守っていきたいものです。

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