えびすこ

えびすことは

「えびすこ」という言葉は、大相撲界において特に大食いな力士を指す隠語です。言葉の由来には、恵比寿講の集まりでたくさんのごちそうを食べる習慣や、お腹が丸くなっている様子がえびす様に似ていることなどが挙げられています。

言葉の変遷

かつては「えびすこ」がよく使われていましたが、2010年代に入ると「メシが強い」という表現の方が一般的になり、相撲界でも「えびすこ」の使用は減少しています。ただし、痩せ型の力士たちが体重を増やすために無理に大食いをする場合にも「えびすこを決める」と言われることがあります。しかし、本来の大食漢の力士は体格も大きいことが多いため、無理な大食いはそもそも負担を伴う行為であることは間違いありません。

大食漢として名を馳せた力士たち

以下に、歴史上有名な大食漢の力士たちのエピソードをご紹介します。

• - 阿武松緑之助（第6代横綱）: 毎日7升もの米を食べることで知られ、彼の大食ぶりは多くの創作ネタの元になっています。

• - 大空武左衛門: 身長227cmという巨漢で、酒3升に飯2升半と鯛3匹を食べたエピソードがありますが、彼はそれだけを食べてまだ物足りないと語ったとされています。

• - 高登渉（関脇）: ある日には4人前の飯櫃を3杯も平らげ、「あまり食べるときまりが悪いから」と言ったエピソードが印象に残ります。

• - 宇都宮新八郎: 病気をしていた際に36杯の粥と15杯の鰻丼を食べ、その食べ過ぎに師匠に叱られたこともありました。

大食の記録を持つ力士たち

さまざまな力士が、特異な食事の記録を残しています。

• - 男女ノ川登三: ジャガイモが大好きで、1日1貫目以上を食べ、仲間にはジャガイモが1個減るだけでも注意を逸らさないという逸話があります。

• - 魁皇博之: 岡山に帰郷した際には、レンガステーキ4kgを軽々と平らげたエピソードがあり、彼のほかにも「魚一」という寿司屋では45分で130貫を食べて出入り禁止になったことも伝えられています。

• - 臥牙丸勝: かつては一晩でラーメンとアイスクリームを大量に食べたことがあり、それに関するエピソードが特に有名です。

• - 松登晟郎: 食事中に夜中にお腹がすいて目が覚めるほどの大食漢で、数々の食事の記録を持っています。

現代の食生活

現代の力士たちの中にも、驚異的な食事量を誇る者もいます。例えば、飛翔富士廣樹はラーメンと揚げ鶏を大量に食べる食生活を送り、徳川家康は20人前の焼き肉を平らげることができたとされています。

結論

「えびすこ」という言葉は、力士の大食い文化を象徴するものであり、その根底には日本の食文化や相撲の精神が息づいています。大食漢の力士たちの食事エピソードは、時に驚きや感動をもたらし、相撲界の一つの魅力となっているのです。

もう一度検索