くびき野バス

くびき野バス株式会社

新潟県上越市に本社を置く「くびき野バス株式会社」は、地域の主要バス事業者である頸城自動車を中核とするグループの一員です。同社は主に二つの事業を展開しています。一つは、観光や団体旅行などで利用される貸切バスの運行。もう一つは、かつて頸城自動車が運行していたものの、採算性の悪化などにより廃止された一部の地域路線を引き継ぎ、「廃止代替バス」として運行することです。この代替バス事業は、過疎地域や公共交通が手薄になったエリアの住民にとって、重要な移動手段を提供しています。

沿革

くびき野バスの歴史は、1985年9月21日に「頸城小型バス」として設立されたことから始まります。設立当初は小型バスによる地域内輸送などが中心だったと考えられます。1987年10月には、親会社である頸城自動車の松代出張所から路線を引き継ぎ、松代営業所を開設しましたが、この営業所は1997年頃に東頸バスへ再移管されています。そして、1999年10月には、現在の商号である「くびき野バス株式会社」へと社名が変更され、現在に至ります。

拠点

会社の事業拠点は、新潟県上越市栄町6-5に位置する本社営業所のみとなっています。

車両

運行に使用されるバス車両は、日本の主要なバスメーカーであるいすゞ自動車製と日野自動車製を中心に導入されています。

運行路線

2021年9月現在、くびき野バスが運行する廃止代替バス路線は以下の通りです。これらの路線の多くは、土曜日、日曜日、祝日、およびお盆期間（8月15日・16日）、年末年始（12月31日〜1月3日）は運休となります。これは、利用者の状況や事業形態によるものと考えられます。

22 高田・くびき駅線（増田線）: 高田駅前案内所からくびき駅前を結ぶ路線です。
41 宮口線（中央病院・牧区方面）: 高田駅前案内所を起点に、中央病院を経由し、牧区方面へ向かう路線です。一部便は牧地区公民館前までの運行となります。2021年4月1日には、牧地区公民館前より先の区間が廃止され、その代替として上越市営バス宇津俣線が運行されています。
42 正善寺線: 西城病院前や大手町十字路を経由し、正善寺方面に向かう路線です。
43 真砂線（三和区方面）: 高田駅前案内所から稲田二丁目、真砂寺前などを経由し、三和体育館に至る路線です。2020年10月1日には一部区間が廃止され、三和体育館バス停が新設されました。廃止区間は、三和地区で運行される有償運送「みんなの足」が代替手段となっています。
44 浦川原線（浦川原区・三和区方面）: 高田駅前案内所から、稲田二丁目や三和区総合事務所前を経由し、うらがわら駅前、浦川原バスターミナルへ向かう路線です。
46 島田線（板倉区方面）: 高田駅前案内所から、医療センター病院（平日一部便のみ）、島田、板倉コミュニティプラザなどを経由し、曽根田へ至ります。板倉コミュニティプラザから曽根田にかけての区間は、一部便を除き予約が必要なデマンド運行となっています。
47 清里線（清里区方面）: 高田駅前案内所を起点に、中央病院を経由するルートと、東城町一丁目を経由するルートがあり、清里区総合事務所前などを経て梨平、青柳方面に向かいます。2021年4月1日には、清里区総合事務所前より先の区間（青柳・赤池方面）が廃止され、その代替は上越市営バス清里線によって担われています。
48 斐太線: 高田駅前案内所から医療センター病院を経由し、新井バスターミナルに至る路線です。
49 青田線: 高田駅前案内所から医療センター病院や商業高校前を経由し、青田へ向かう路線です。

これらの路線は、地域の公共交通を維持するために重要な役割を果たしています。

かつて運行していた路線

過去には「水科・岡田線（三和区方面）」も運行していましたが、2020年9月30日をもって廃止されました。この路線も特定の曜日は運休し、一部区間はデマンド運行が行われていました。

関連項目

頸城自動車

くびき野バスは、変化する地域の交通需要に応えながら、上越地域における重要な移動手段の一つとして事業を継続しています。

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