しもきた (列車)

快速「しもきた」：北東北を結ぶ列車

快速「しもきた」は、東日本旅客鉄道（JR東日本）と青い森鉄道が、主に八戸駅と大湊駅の間で運行している快速列車です。この列車は、地域の足として、また観光客の移動手段として重要な役割を担っています。

運行形態

現在の「しもきた」は、上り4本、下り3本が運行されています。運行区間は以下の3つのパターンがあります。

八戸駅 - 大湊駅：上り2本、下り2本
八戸駅 - 野辺地駅（野辺地駅 - 大湊駅間は普通列車として直通）：上り1本、下り1本
野辺地駅 - 大湊駅：上り1本

以前は青森駅まで乗り入れる列車も存在しましたが、2021年3月12日のダイヤ改正で廃止されました。

停車駅

主な停車駅は以下の通りです。

八戸駅 - 下田駅 - 三沢駅 - 上北町駅 - （乙供駅）- 野辺地駅 - 陸奥横浜駅 - （近川駅）- 下北駅 - 大湊駅

※（ ）内の駅は一部列車のみ停車します。

かつて青森駅まで運行していた列車の停車駅は以下の通りでした（廃止時点）。

青森駅 - 筒井駅 - 東青森駅 - 小柳駅 - 矢田前駅 - 野内駅 - 浅虫温泉駅 - 小湊駅 - 野辺地駅 - 陸奥横浜駅 - 下北駅 - 大湊駅

大湊行きの列車は、野辺地駅 - 大湊駅間は普通列車として各駅に停車していました。

使用車両

「しもきた」には、JR東日本八戸運輸区に所属するキハ100系気動車が使用されています。通常はワンマン運転ですが、増結時などには車掌が乗務し、ドアの開閉や集札、乗車券の発売などを行います。編成は通常、1両または2両です。

急行「しもきた」の歴史

「しもきた」という名前は、かつて運行されていた急行列車に由来します。その歴史は以下のように遡ります。

1959年7月：準急「八甲田」が盛岡駅 - 大鰐駅間で運行開始。
1961年10月1日：準急「八甲田」のうち、盛岡駅・鮫駅 - 大鰐駅間が準急「しもきた」に改称。上り列車のみ大畑駅 - 青森駅間を運転。
1962年10月1日：準急「しもきた」の鮫駅発着編成が分離し、久慈駅 - 盛岡駅間で準急「うみねこ」が運転開始。
1965年10月：準急「しもきた」が「みちのく」に改称。
1966年10月1日：急行「うみねこ」が廃止され、盛岡駅 - 大鰐駅（上り）・碇ケ関駅（下り）間で急行「しもきた」が復活。
1982年11月15日：L特急「はつかり」の格上げに伴い、急行「しもきた」が廃止。

大湊線優等列車の歴史

大湊線における優等列車の歴史も、「しもきた」のルーツを語る上で欠かせません。

1968年10月1日：青森駅 - 鮫駅・大湊駅間で急行「なつどまり」が運転開始（青森駅 - 野辺地駅間は併結運転）。
1978年10月2日：「なつどまり」が快速列車に格下げ。
1988年3月13日：快速「なつどまり」が分割され、大湊駅発着が快速「うそり」、鮫駅発着が快速「うみねこ」となる。
* 1993年12月1日：青森駅 - 大湊駅間の快速「うそり」がキハ100系による快速「しもきた」に名称変更。

その後、「しもきた」は、イベントに合わせた臨時列車や、停車駅の変更、新幹線延伸に伴う運行区間の変更などを経て、現在に至ります。

快速「しもきた」は、その名称に歴史を刻みながら、今日も北東北の地を走り続けています。

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