つくつくバス

つくつくバスの概要

つくつくバスは、茨城県つくば市が2003年9月1日から2006年3月31日まで運行していたコミュニティバスです。つくば市中心部（センター地区）とその周辺地域を結ぶ交通手段として、4つの路線で運行を開始しました。このバスは、つくばエクスプレス線開通後のつくば駅周辺における自動車交通需要を抑制する目的で、交通需要マネジメント（TDM）の実証実験の一環として導入されました。

当初、2005年3月31日までの運行予定でしたが、実験結果とコミュニティバスの試行運転としての要素を踏まえ、春日・松代近隣シャトルは2005年4月1日以降も継続されました。運賃は全線均一で大人100円、1日乗車券は大人200円（子どもはいずれも半額）で、1日乗車券は車内でのみ購入可能でした。

つくバスへの移行

つくばエクスプレスの開業により、つくば市内の交通体系に大きな変化が生じたため、2006年4月1日に「のりのりバス」と統合され、新たなコミュニティバス「つくバス」に移行しました。しかし、全ての路線がそのまま引き継がれたわけではなく、松代近隣シャトルはルート変更の上で関東鉄道の一般路線に継承された一方、春日近隣シャトルは廃止されました。

つくつくバスの路線で、つくバスに直接継承されたものはありません。しかし、つくバスの開業に伴い、一度廃止されていたセンター地区循環と筑波急行シャトルが、それぞれ「センター地区循環」と「北部シャトル」として再開しました。

沿革

2003年9月1日：4路線で運行開始
2004年4月：筑波急行シャトルに「大穂庁舎前」停留所を増設
2004年7月：センター地区循環のダイヤ改正（一方向循環から内回り・外回りに分離）、つくばセンターバスターミナル内での乗り場調整
2005年3月31日：「センター地区循環」「筑波急行シャトル」の運行を終了
2005年8月24日：つくばエクスプレス線開業に合わせてルート・運行時間等を改訂
2006年3月31日：つくつくバスの運行終了、松代近隣シャトルは関東鉄道の一般路線へ継承

路線

すべての路線は、つくばセンターバスターミナルを起点としていました。

最後まで運行していた路線

春日近隣シャトル
つくばセンター→エキスポセンター→筑波大学病院前→春日四丁目北→春日三丁目西→（筑波大学病院前より往路と同経路でつくばセンターへ戻る）
始発 6:20、最終 21:30（つくばセンター発時刻）、40分間隔
松代近隣シャトル
つくばセンター→つくば国際会議場→小池→手代木団地→松代小学校→（小池より往路と同経路でつくばセンターへ戻る）
センター循環廃止前は、現在の[C15]松代循環と同じく、つくばセンターから直接学園西交差点に向かう経路でした。
センター循環廃止後は、国際会議場から南大通り・西大通りを経由して小池に向かう経路となりました。
始発 6:20、最終 20:55（つくばセンター発時刻）、40分間隔
松代近隣シャトルのみ、「つくつくバス」の運行終了後もセンター循環廃止前の経路に戻した上で、関東鉄道の一般路線として継続運行されました。

2004年度で運行を終了した路線

センター地区循環
つくばセンター〜エキスポセンター〜図書館情報専門学群棟前〜つくばセンター〜国際会議場〜竹園西小学校〜つくばセンター（循環路線で、内回り・外回りの2系統があった）
始発 8:00、最終 19:45（つくばセンター発時刻）、内回り・外回りそれぞれ30分間隔
2004年7月までは、つくばセンター→エキスポセンター→図書館情報専門学群棟前→つくばセンター→竹園西小学校→国際会議場→つくばセンターという経路で、15分間隔で運行されていました。
筑波急行シャトル
つくばセンター〜大穂庁舎〜筑波庁舎（それぞれの区間は無停車）
始発 7:35、最終 18:25（つくばセンター発時刻）、1日8往復

車両

「センター地区循環」路線には、小型のノンステップバス「クセニッツCITY-I」が使用され、その他の路線には一般的なノンステップバスであるいすゞ「エルガミオ」が用いられました。センター地区循環廃止後は、春日・松代近隣シャトルともにクセニッツで運行されました。

これらの車両は、低公害車（クセニッツはCNG・ガソリン併燃車、エルガミオはアイドリングストップバス）であり、「環境に優しい」ことを特徴としていました。クセニッツの車体には、つくば市の「市の鳥」であるフクロウをモチーフにしたマスコットキャラクター「ツクツク」が装飾されていました。

また、バスロケーションシステム「Locoもび つくばバスロケーションシステム」サービスの情報提供対象路線でもあり、バスの運行状況を端末やパソコン、携帯電話で確認することができました（2005年3月31日をもってサービス終了）。

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