ほわいとさんぽう2

「ほわいとさんぽう2」は、三宝海運が運航していたフェリーで、「ほわいとさんぽう」の代船として、林兼造船下関造船所にて建造され、1981年に就航しました。同船は、当時の中距離フェリーとしては珍しい、豪華な設備を誇っていました。

概要

1997年、三宝海運の解散に伴い、同船は愛媛阪神フェリーへと譲渡され、2000年7月10日の航路廃止まで活躍しました。その後、新来島どっく大西工場で整備を受けた後、7月21日に日本を離れ、フィリピンのWG&Aに売却されました。フィリピンでは「Superferry 14」として運航されていましたが、2004年に爆破テロによる火災で損傷し、沈没するという悲劇的な最期を迎えました。

航路

就航時は、神戸港（東神戸フェリーセンター）から今治港、そして松山港（松山観光港）を結ぶ航路を運航していました。瀬戸内海の主要都市を結ぶ重要な役割を担っていました。

設計

「ほわいとさんぽう2」は、瀬戸内海航路および中距離航路のフェリーとしては初めて1万総トンを超える大型船でした。当時のフェリーは車両搭載能力を重視し、旅客設備を簡素化する傾向にありましたが、同船は中距離航路のフェリーとしては異例とも言えるほど豪華な内装と充実した旅客設備を備えていました。クイーン・エリザベス2のファンネル形状を模した煙突や、船体側面に描かれた巨大な鳳凰は、その豪華さを象徴するものでした。当時、地元愛媛のテレビCMでも船の様子が紹介され、その存在は広く知られていました。

一方で、スタンスラスターを装備していなかったため、今治港と松山港では、接岸時に曳船の助けが必要でした。愛媛阪神フェリーへの譲渡後、六甲アイランドフェリーターミナルへの発着地移転に伴い、右舷後部に車両搭載口を増設する改造が行われました。

船内

「ほわいとさんぽう2」は、豪華な旅客設備を備えており、以下のような施設がありました。

船室
詳細な船室の種類は不明ですが、豪華客船のような内装が特徴でした。
設備
パブリックスペース
案内所：乗客への案内を行う場所。
エントランス：船内への入り口。
ラウンジ：くつろげる空間。
フェスティバルホール：イベントなどが行われる多目的ホール。
供食・物販設備
レストラン「グルメ」：本格的な食事が楽しめるレストラン。
割烹「たちばな」：和食を提供する割烹。
スナック「ナビオ」：軽食や飲み物を楽しめるスナック。
クラブ「フェニックス」：夜間に営業するクラブ。
売店：お土産などを販売する売店。
入浴設備
展望大浴場：瀬戸内海の景色を眺めながら入浴できる大浴場。
娯楽設備
ゲームコーナー：ゲームを楽しむことができるスペース。

「ほわいとさんぽう2」は、当時のフェリーとしては非常に豪華な設備を持ち、乗客に快適な船旅を提供していました。

外部リンク

* 松山←→今治←→神戸 愛媛阪神フェリー - 日刊海事通信社 全国・海外 船の旅情報(Internet Archive)

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